和泉川親水公園広場が来月で開設から30年の節目を迎える。管理者がおらず、時間の経過とともに荒廃が目立つ広場を守ろうと、同所で2006年から清掃活動を続ける親水公園広場水辺愛護会(山村忠義会長)に、話を聞いた。
和泉川中流付近の中和泉地区にある同広場は、水田が広がる農的な立地から、川の自然性を活かして1985年に開設した。清水博明副会長は「見通しが良く、枯山水のような趣があった」と当時を振り返る。88年にはふるさとに恵みを与える川として、当時の建設省から「手づくりの郷土賞」に選ばれたこともあった。横浜市が定期的な清掃を行うも、成長する草木のペースに追い付かず、徐々に荒廃していった。
汚れが目立つ広場を懸念した中和泉町内会の住民らが立ち上がり、2006年に愛護会を結成。定年退職した男性を中心に、現在は20人ほどの会員が毎月第4土曜日の早朝に、遊歩道の清掃や草木の剪定、河川のごみ拾いなどを行っている。
横浜市と連携
同地区は造園や農家を営む人が多く、作業にあたっての知識や機械はある程度備わっていた。口伝てで集まった初心者も安心して取り組むことができ、山村会長は「恵まれた土地だし、地域の輪も広がる」と話す。
最大の悩みは伸び放題の草木の剪定。電線を越える高さの樹木は夏場は1カ月で1m近く伸びていることもあり、最盛期は1回の活動でめどがつかないこともある。昨年から充電式の草刈り機を使用するほか、横浜市と共同して整備工事を進め、6割近くが完了してきたという。
最近の悩みはごみ問題。草木の剪定で出たごみを集積場所にまとめると、一般のごみ置き場と勘違いして生ごみを捨てていく人がいるという。看板の設置など対策をしたが効果は薄く、近隣からカラスや猫による被害が出ているとの声が上がった。これを受けて愛護会は、ごみ置き場にネットの設置を求める意見書を市に提出。現在検討中だという。山村会長は「開設当初のように、緑が豊かで親しみのある広場をつくりたい。今後は学生と花苗植栽などできれば」と話した。
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