泉警察署や道路の建設に伴い、1990年、97年、2003年に実施された埋蔵文化財の調査により発掘された「泉警察遺跡」。同所で見つかった縄文時代の土器や調査の様子が横浜市歴史博物館で開催中の企画展で9年ぶりに展示されている。
泉警察遺跡の面積は約2300平方メートル。90年に泉警察署の敷地を株式会社玉川文化財研究所が、97年と03年に警察署に隣接する道路部分を(公財)横浜市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センターが発掘調査を行った。栗の木を使った竪穴住居62軒、墓穴と見られる土坑(穴)86基などが発見された。「加曽利EIII式土器」が多く出土したことから、約4600〜4700年前の縄文時代中期末の環状集落の一部と見られている。
縄文時代の環状集落は、墓を集落の中心の広場に作り、同心円状に建物を配置することが分かっている。泉警察遺跡では、97年の調査で墓穴が集中して見つかっており、未発掘部分を含めると集落の直径は110m以上、面積は1万平方メートル、住居数は100軒を超える規模であると推定されている。未発掘部分の調査は、今後周辺で道路や建物の建設などがあれば実施されるが、現在、調査の予定は立っていないという。
現在、横浜市歴史博物館(都筑区)では泉警察遺跡を含めた、市内の遺跡についての企画展「横浜発掘物語」を開催している。泉警察遺跡で出土した土器や調査時の写真などが展示されるのは06年以来、9年ぶりだという。5月24日まで。午前9時〜午後5時。一般300円、高・大学生200円、小・中学生100円。毎週土曜日は小・中・高校生観覧無料。月曜休館。
企画展についての問い合わせは、横浜市歴史博物館【電話】045・912・7777。
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