県立境川遊水地公園の職員が撮影した野鳥の写真を集めたガイドブックが8月1日に(公財)神奈川県公園協会から発行された。つがいや群れで過ごす様子、捕食をする姿などが見られるほか、見た目の特徴や鳴き声などの観察のポイントもまとめられている。
「野鳥にスポットを当てたガイドブックの発行は、県公園協会として初」と話すのは、同公園の福留晴子副園長。70ページに64種の野鳥が掲載されており、その中には、大きなナマズを捕食するカワウといった珍しい瞬間の写真やコウノトリ、オガワコマドリなどの珍鳥も紹介されている。「自然そのままの生態を捉えた写真が満載です。公園の野鳥を知るきっかけになれば」と福留副園長は話す。
掲載された100枚以上の写真は、公園に勤める職員が仕事の合間やプライベートで撮り溜めたもの。公園のホームページで紹介するものもあったが、それだけではもったいないとガイドブック製作の話が持ち上がった。
撮影したのは、公園の情報センターで受付を担当する藤原幸子さんをはじめとする職員ら。掲載写真の大半を撮影したのは藤原さんで、2010年に全日本写真連盟の日本の自然をテーマにしたコンテストで最優秀賞を受賞したほどの腕前だ。野鳥の写真を撮り始めたのは、公園ができるよりも前の2001年ごろ。友人に借りた一眼レフカメラで写真の勉強を始めたという藤原さん。自宅近くにある公園の予定地で撮った写真を皮切りに毎日のように通い詰めた。工事中は許可をもらいヘルメットを被って中に入り、冬は足が霜焼けになるまで粘り、「決定的瞬間」を狙ったという。
職員になった現在も休日は撮影に費やし、勤務中も小型カメラを常備している。珍しい鳥が来たときは事務所や写真愛好家の仲間たちから連絡をもらうようにしており、すぐに飛んでいく。「雪の日や台風の後は珍しい写真が撮れるチャンス。風に乗って珍鳥がやってくる可能性があります」とうれしそうに語る。
ガイドブックは同公園にある情報センター窓口とホームページで購入可能。価格は200円。問い合わせは同公園【電話】045・805・0223。
読者プレゼント
ガイドブックを読者10人に抽選でプレゼントする。希望者ははがきに住所、氏名、年齢、本紙の感想などを記入し、〒244―0803横浜市戸塚区平戸町259タウンニュース泉区編集室「野鳥」係へ応募を。9月3日必着。当選発表は発送をもって。
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