地域の特性を生かし、市民自らが身近な生活環境の整備を提案する横浜市独自の「ヨコハマ市民まち普請事業」に下和泉湧水を守る会の提案が選ばれた。泉区では初の認定。
今年度同事業には市内9団体から応募があった。昨年7月と今年1月の2回の公開審査を経て、3団体の提案の採用が決まった。採用されると、整備助成金として最高500万円が交付される。
同会は「湧水を住民の憩いの場に!子どもたちに自然体験を!」と題し、下和泉4丁目にある湧水の再生と周辺の森の整備を提案。同会の滝川清一さんによると、湧水は20年ほど前から渇水期に涸れるようになり、中丸町内会では保全を求める声が上がるようになったという。整備に向けて昨年2月に数人でスタートした活動は、3人の地権者や近隣住民への説明などにより、賛同者が増加。現在は38人で草刈りや倒木等の除去作業などを行っている。活動は週に1回。個々のペースで無理をしないことが前提。今後は子どもや会社勤めをしている人も参加できるようにと活動日の一部を日曜日に変更する予定。会員の60代の男性は「定年後の生きがいが見つかった。地域のために活動できるのは嬉しい」と笑顔で語る。
子ども参加で後世へ
今回認定された計画には、地下水を活用した湧水の保全のほか、子どもの水遊び場、水生小動物が住めるビオトープ、道沿いの花壇の整備なども挙げられている。水遊び場の整備では、近隣の子どもたちの要望を聞き取るだけでなく、共に作業し、作り上げることで「自分たちの遊び場」という意識を持ってもらい、後世に残す目的もあるという。
滝川さんは「20年以上前からこの土地に捨てられた膨大な粗大ごみを片付け、花壇を作ってきた先輩もいる。その方や専門家の指導も受けながら、緑と泉を守り、自然と笑顔があふれる泉区にしたい」とし、この活動が他地域のモデルになればと期待を込める。
泉区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|