神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
泉区版 公開:2017年1月1日 エリアトップへ

風見鶏を製作し、立体アート作家としても活動する 尾関 良雄さん 中田東在住 69歳

公開:2017年1月1日

  • LINE
  • hatena

風見鶏のようにきままに

 ○…「『飾りじゃなくて、ちゃんと動くのがいいね』と好評なんですよ」とにこやか。自宅の工房で木や銅の風見鶏を作り、13年。施設や店舗、幼稚園などからも「シンボルにしたい」と依頼が引きも切らない。モチーフは依頼者のオーダーに合わせて柔軟対応。ニワトリにカモメといった”定番品”から、クジラやテレビ局のキャラクターまで、およそ900基を製作してきた。そのうち8基は、元日のニューイヤー駅伝の中継所に。温度計の上でランナーたちを見守っている。

 ○…「風は自由でいいなあ。この風をモノ作りに利用できたら」。54歳の時に悪性リンパ腫が発覚。2年間の闘病生活で足腰も精神も次第に弱る中、11階の病室の窓から外を眺めてふと、そう思った。退院後、早速取りかかったのが風見鶏だった。イメージしたのは病室の窓から見たハトの姿。翼の回転や推進力、バランスなど、入念に計算しても、実際の風の流れは複雑。風見鶏は想像以上に自由に動き回った。「風も風見鶏も気まま。だから楽しい」

 ○…東京下町生まれ。手先の器用さは靴職人だった父親ゆずり。幼少時代は絵画や物づくりに熱中した。自動車アンテナを作るエンジニアの道へ進んだが、休日の楽しみは幼いころのまま。いつもそばには画材セットがあった。手掛ける作品は、すっきりとデフォルメされた愛嬌ある顔つきのものばかり。その親しみやすさからか、自宅の庭先に佇む風見鶏は、近所の子どもたちの人気者だ。

 ○…11年前、テレビ番組の取材を受けて以降、依頼が急増。だが、65歳の時に「健康寿命まで後10年しかない。残りの人生は自分のために」と仕事をセーブし始めた。現在、主に取り組むのは科学と芸術を融合させた動く立体アートだ。地域の発明クラブでの指導も生きがいの1つ。「仕組みを理解し、考えて作ることが大切。日本の将来を支える技術屋を育てていきたいですね」と目尻を下げる。

泉区版の人物風土記最新6

三善 幸夫さん

能登半島地震の緊急消防援助隊神奈川県大隊の第一次派遣で大隊長を務めた

三善 幸夫さん

横浜市内在住 60歳

3月28日

中山 懐利(かねとし)さん

3月末で閉校するいずみ野小学校の学校運営協議会会長を務める

中山 懐利(かねとし)さん

和泉町在住 86歳

3月21日

平川 一博さん

60周年記念誌を発行した和泉町わかば会の会長を務める

平川 一博さん

和泉中央北在住 70歳

3月14日

成田 はるかさん

昨秋に続き、3月30日に和泉遊水地でのフリマを企画している

成田 はるかさん

上飯田町在住 43歳

3月7日

小松 久子さん

全国大会で実績を挙げている横浜緑園高校軽音楽部を顧問としてけん引する

小松 久子さん

横浜緑園高校在勤

2月29日

上野 誠也さん

横浜国立大学大学院の名誉教授で、無人探査機「SLIM」の月面着陸に貢献した

上野 誠也さん

66歳

2月22日

あっとほーむデスク

  • 3月28日0:00更新

  • 3月14日0:00更新

  • 3月7日0:00更新

泉区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook