泉区では、小学6年生を対象に選挙の仕組みを伝える出前授業「せんきょフォーラム」を今年も希望校10校で実施している。給食のメニュー等をテーマに本格的な模擬選挙を行い、日常生活に政治や選挙がどのようにかかわっているかを体験してもらうのが狙い。
この活動は2008年に始まったもので、区選挙管理委員会の職員らが希望のあった小学校へ出向き、選挙の仕組みや意義、投票の方法等を伝えている。メインの模擬選挙では、各校で「給食のメニュー」「卒業アルバムの表紙」等の児童にとって身近なテーマを設け、「当選」した案は実際に採用される。本物の投票用紙や記載台、投票箱を使うだけでなく、児童には一人ひとりに名前が入った投票の案内や選挙広報が事前に配布され、投票前には教諭が候補者として支援を呼びかける演説会もある。
初日の1月13日には、東中田小学校(芝フク代校長)で「小学校最後の給食のゼリーの味」を”争点”に模擬選挙が実施された。この日は88人が有権者として参加。受付係や立会人といった運営側の役割も代表児童が体験した。児童らは緊張した面持ちで候補者の名前を記入した投票用紙を順に投じていった。
投票後は鍵をかけた投票箱を運び、開票。半数にせまる40票で「オレンジ味」案を訴える候補者が当選した。2位とは数票差だったことから担当教諭は「数人が投票に行かなければ、結果が変わってしまう可能性もある。1票の大切さを覚えておきましょう」と児童に呼びかけた。
区選管では選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたことを受け、今年度から区内の高校4校の文化祭にブース出展し、若者に向けたPR活動を拡大している。15年春に行われた統一地方選挙では、年代別の投票率が若い世代になるほど低かった。担当者は「6、7年後、有権者になった時には今回の体験を参考に、是非選挙に参加してほしい」と話した。
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