泉区更生保護女性会の会長を務める 奥津 倫子さん 和泉町在住 75歳
非行のない明るい社会に
○…非行や犯罪をした人が社会で立ち直れるように行う支援、「更生保護」活動の啓発を行うボランティア団体として、分区を機に独立。更女会としては市内で2番目に多い約170人が所属し、12地区ごとに地域に寄り添い活動する。非行のない土壌づくりも役割の1つ。これから見頃を迎え、人々が集う和泉遊水地の桜100本の植樹を子どもたちと行ったのも同会。目指すのは、誰もが人として尊重され、心豊かに生きられる明るい社会だ。
○…入会して30年以上になる。会長代理の経験もあり、2年前会長に選出された。時代の変化に合わせ活動の見直しが必要と判断し、会員から自由に意見を募り、需要が減った活動をやめるなど、改革を進めている。会員研修や薄暗い印象だった警察署玄関に花を飾る活動も始めた。健全育成や子育て支援の一環で、3月に小中学生が対象の歴史散策と竹巻き寿司作りを今年も予定。非行防止の難しい話はせず、地域の人との交流や体験そのものを楽しんでもらうという。
○…夫の仕事の都合で転居を重ね、いずみ野へ。ようやく落ち着き、民生委員や地区社協、子ども会等、地域活動への参加が徐々に増加。更女会もその1つだった。自ら進んでではなく、聞けばどれも「頼まれると断りきれずに」と明かす。「活動にせよ、リフレッシュにせよ、時間は作らなきゃだめね」。多忙な中でも健康づくりと気分転換に太極拳は欠かせない。
○…「地域のために、人のために」という思いが一層強まったのは東日本大震災後。両親の故郷・宮城で病気だった親類の支援をする中で、被災地の苦しみと大きな余震を体感した。「人のために、もう嫌とは言えないですよね」。会長職の責任と大変さはあるが、地域で何かしていきたいという気持ちと周囲の支えが活力になる。「地域が横糸なら、更女会が縦糸となって、地域とつながり、活動を広めていけたら」
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