泉図書館でここ1カ月の間、スポーツ新聞の記事や、雑誌の一部分などが切り取られる被害が立て続けに発生していることが分かった。同館の職員は、蔵書の正しい取扱いを呼びかけている。
切り抜きの被害があったのは日刊発行のスポーツ新聞。5月1日に利用者からの報告で、4月26日から28日までの3日分の紙面がカッターで切り取られていたことが分かった。同館は被害を確認した翌日から、同紙に注意文を添付して対応。しかし5月11日になって、5月3日・4日分の紙面にも同様の被害が確認された。現在、同紙の当日分とバックナンバーは、ともに書庫で管理され、閲覧申請をしなければ見られない状態になっている。
同館で広報を担当する西川もとさんによると、昨年秋にも新聞の切り取り被害はあったという。しかし当時は、注意文を添付したところ被害が収まったと話し「立て続けに発生したのは初めて」と戸惑いを隠せない様子。同館ではこのほかにも、4月に写真雑誌が数日間行方不明になった後、複数のページが切り取られて返却されるなど、悪質な損壊被害に悩まされている。また、水濡れやペットが本を噛んだといった故意や不注意による破損は毎月10数冊にも及ぶという。
対策として、職員による館内巡回や返却された書籍を書架に戻す前に破損がないかのチェックなどを行っているが、すべての書籍の管理には限界があるのが現実だ。西川さんは一人ひとりの利用マナーの向上が必要だとし、「図書館の本は税金で買っている資料。それを傷つけることは、ほかの皆さんの迷惑になっていることを分かってほしい」と呼びかけている。
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