境川遊水地公園(林若巳園長)の精巧な立体模型が完成間近を迎えている。製作するのは同園今田管理センターの杉廣将さん。模型は防水で、水を流すことで同園の持つ川の氾濫防止機能を学習できる仕組みになっている。
大雨などの災害時に増水した川の水を溜めることで、水害を防ぐ遊水地。「本来の働きを知ってもらうためにはどうすれば良いか」と職員間で話し合ったことがきっかけで、同園のしくみが分かる模型を杉廣さんが製作することになった。
縦60センチ×横90センチの木枠の中に、小さな遊水地の景色が広がる。今年4月から杉廣さん一人で製作してきた大作だ。発砲スチロールを削り、色を塗った土台に、本物そっくりの木や橋、サッカー場などを再現。道路の長さや池の大きさなども、園のパンフレットに掲載されている写真を参考に正確な縮尺で作った。「越流堤」と呼ばれる園内にある防水堤の部分のみ誇張した大きさで表現。模型には防水加工を施し、実際に水を流すことで境川が氾濫した際、どのように園内に水が溜まっていき、水害を防ぐのかが分かりやすく学べるようになっている。
模型の製作は今回が初めてだという杉廣さん。だが、模型作りには以前から関心があった。「亡くなった父が帆船の模型をずっと作っていまして」。インターネットから情報を集めて試行錯誤を重ねた。「材料は何を使うのか、水の部分の表現はどうするのか、ネットにない情報は自分で工夫して作りました」
苦労したのは園内にある独特の形状をした「鷺舞橋」の製作だ。世界的に見ても珍しい片面吊りの曲線吊橋と呼ばれるもので、完成するまで2回失敗したという。
お披露目は、8月5日(土)に同園で開催される、子ども向けクラフト講座の中で行われる予定。「子どもたちに喜んでもらえれば作ったかいがありますね」。その後の展示などは現時点では未定となっている。
詳細は同園【電話】045・805・0223へ。
泉区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|