泉警察署長に就任した 川端 雅史さん 横浜市在住 54歳
”誠実一路”を胸に
○…着任日、署員らに送ったメッセージは2つ。一つは、仲間を大事にすること。そして、それぞれが持ち場で誠実に職務にあたることだ。「泉署は規模が大きいわけではない。だからこそ、一人ひとりが与えられた仕事を全うしつつ、周囲を思いやる心が大切」とにこやか。自身は身近な所で起きる犯罪に目を光らせ、体感治安の一層の向上に向け、突っ走る覚悟だ。
○…36年間に渡る警察人生の内、およそ半分を刑事畑で過ごしてきた。凶悪犯罪と向き合うことも多かったが、犯人逮捕の度に被害者家族からかけられる「ありがとう」という言葉が自身を奮い立たせてきた。最も印象に残っていることを聞けば「東日本大震災」と即答。当時、捜査1課の検視官として勤務しており、被災地へ派遣された。その時に目にした、無数の棺で埋め尽くされた体育館の光景が今も頭から離れない。
○…青森県出身。警察官だった父の背中を見て育ち「いつか自分も」と幼い頃から意識していた。高校卒業後、「さてどこに」と考えた時、都会と田舎の両方を併せ持つ、日本の縮図のような神奈川の雰囲気に惹かれた。聞けば、ふるさとは海に近い場所だったこともあり、「みなと横浜があることも、神奈川という決断を多いに後押ししましたね」と振り返る。
○…質問には終始、簡潔で的確な受け答え。それでいて、硬すぎず時折のぞかせる優しい笑顔が印象的だ。趣味の読書は「調書を書くにも、相手の話をきちんと理解するにもとても有効」とかつての上司にすすめられて。キャリアを重ねるほどにその意味に気づき、今では自身も部下に同じことを。「大のきれい好き」で周囲の様子も気になるタイプ。「きれいだよ」と語る泉署も、一層磨きがかかりそうだ。
|
|
|
|
|
|