桜の名所として親しまれているこども自然公園(旭区)の桜山で、昨年11月から桜の改良工事が進められている。回復には2年程度を要するが、管理する横浜市環境創造局北部公園緑地事務所では、花の名所づくり事業の一環として桜山の魅力アップを目指す。
同公園は1972年に開園。その直後から、バーベキュー場周辺に桜が植栽され、現在では約1000本にまで増えた。
しかし、数年前からソメイヨシノを中心に枝先が枯れ、花数も減っていた。2016年度から調査を開始し、樹木医の監修のもとで原因の究明や治療実験を進めてきた。
その結果、過密な植栽で枝葉の伸び方に問題があったことと、「根こぶ線虫病」、ソメイヨシノに多い「てんぐ巣病」に罹患していることが判明。枝先を剪定しても効果がないことや落枝の危険性などを考慮し、大規模な改良工事に踏み切った。
元通りに約3年
工事は2か年で冬期に実施。18年度はバーベキュー場から山頂部分(約2ha)、19年度は山頂から東側道路分(約1・5ha)に分けて行う。治療は剪定で樹高を4〜8m前後に下げて枝を更新するほか、土壌改良で枝葉の伸長を促し、花数を増やす。回復見込みのない桜は間引きし過密状態を解消するほか、開けた場所にはてんぐ巣病に強く、ソメイヨシノに代わる品種の「ジンダイアケボノ」を植えるという。
同事務所では、枝が伸びて開花するには2年程度、元通りの状態になるには約3年を見込んでいる。五十嵐隆所長は「2、3年の間寂しい景色にはなるが、かつてのにぎわいを取り戻すためにも桜の開花を楽しみにしてほしい」としている。
また、現在拡張工事が進められている駐車場は、桜山の開花時期には利用できるように整備を進めているという。
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