その昔、母親が子どもの成長を願い着物の背中に縫い付けた「背守り」。泉区地域子育て支援拠点「すきっぷ」が開く子育て講座でも紹介され、区内でも人気だ。親だけでなく、地域の大人も製作に参加し、未来のママたちへと贈る輪が広がっている。
同館で定期的に開催されている「子育て・孫育て講座」。講師を務めているのは「NPO法人孫育て・ニッポン」理事長の棒田明子さんだ。参加者は孫がいる熟年世代と子育て中の人が中心。現代と昔の子育て事情の違いなどを実情に基づきながら、分かりやすく学べる場となっている。
ここで昨年11月に紹介されたのが「背守り」だ。「自分で子どもにお守りを作ってあげられるのは嬉しい」「1つ10分程度で作れて手軽」と、たちまち大きな反響があった。
背守りは本来、着物の背中に刺繍するものだが、ここでは現代でも使いやすいようにと、赤ちゃんの沐浴布に縫うスタイルで統一している。
同館では講座での好評を受け「地域で子どもを見守る意識の醸成につなげたい」との思いから、これを2019年度のボランティア事業に位置付け、毎月第1木曜日の午前中に製作の場を設けている。募集をしているわけではないが、毎回数人のボランティアが集まり、未来のママたちへ向けた”プレゼント”が一つひとつ手作りで生み出されている。
完成した背守りは数量がまとまり次第、製作者からのメッセージカードを添えて来館者らへ配布していく。スタッフは「これは、地域からの応援メッセージ。受け取った人が今度は作る側に回ってリレーのようにつながっていくのが理想」とにこやか。
ほぼ毎月製作に参加しているという女性は「作るのが楽しいのはもちろんですが、様々な世代のママさんと触れ合えるのも魅力のひとつ。月1回のこの日が待ち遠しい」と話した。
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