「絵画芸術の世界は言わば『何でもあり』。自由に表現できる」と話し「ビネット淡彩画」という独自のスタイルを確立した区内在住の植田穂積さん(77)。絵画教室や展示会を開き、魅力を広めている。
会社勤めをしながら独学で絵をスタートしたという植田さん。ある時、適当なサイズの画紙が手元に無かったため、大きめの画紙の中央に小さめに絵を描いたところ、同じ描き方でも美しく見えたことが「ビネット淡彩画」の始まりだ。
「ビネット」は背景をぼかした写真や絵、人物の簡潔スケッチなどの意。絵の周りに余白をつくり、メインの題材以外は徐々に淡く着色することで、透明感を最大限に表現できるという。背景を描かない主役のデッサンと違い、ビネットでは、奥行きも背景も描くが、絵の明暗を左右する空や道路に色を塗らないので「初心者でも気軽に取り組むことができる一方、余白の取り方や構図の研究が必要」と植田さん。2010年頃にこの独自の様式を確立。自身の画風を守り、ひろめていくために2012年には「ビネット淡彩画」で商標登録をしている。
現在は緑園で絵画教室を開講中。約20人の生徒たちと共に、描くことを楽しみ、年に2回ほど会員展も開いている。植田さんは「描く趣味を持ち、人生を楽しむことは素晴らしいことだと伝えたい」と話した。
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