泉交通安全協会が毎週配信する、交通事故情報メールの「中の人」 櫻井 元美さん 和泉中央北在住 62歳
温もりある文で安全喚起
○…『急いでいる時、大事な事は目的地に早く着く事で、速度を守る事や一時停止は捨ててしまう。でも、捨てるものを間違えると誰かの大切な幸せを奪う事になってしまう。それがハンドルにかけたその手に握られているのです。あなたが握り締めたい大切なものは何ですか?』温かな人柄が透けて見える文面には「事故を自分事として捉えてもらおう」という思いが込められている。交通安全協会が毎週金曜にメールで配信する「泉区ココ事故情報」。2009年の配信開始からその書き手として、交通安全を喚起し続ける。
○…協会で働き始めた11年前。多くのボランティアが地域で指導員として活動しているものの世間から「よく分からない団体」と思われていることに発信力の必要性を痛感。当時全国でも例のなかったメールでの情報発信を直談判した。「あそこの交差点で起きた事故、という具体的な情報があることで交通安全の意識につながる」と、主な事故は現場位置をマップで見られるようにしている。
○…安全を願う心の中にあるのは「生かされている」という思い。協会への就職と時を同じくしてステージ3の乳がんが発覚。命と向き合う時間がメルマガ配信の後押しとなった。最初は「個性を出さないように」と淡々としたメールだったが、今では栗の渋皮煮から息子のつむじまで…最終的に交通安全につなげるまでの、自分らしさを全開にした枕話はどこかほほえましい。
○…息子3人もそれぞれ独立し、最近は「菌」に興味津々。イースト酵母から塩麹、しょうゆ麹まで、見えない菌が見せる世界にはまっている。菌も事故情報メールも、「ハッコウ」し続けることが大事なのは同じかもしれない。
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