泉区災害ボランティア連絡会の副代表で防災のデジタル化に取り組む 江尻 哲二さん 緑園在住 83歳
地域のもしものために
○…災害発生時にボランティアを受入れ、被災者のニーズに応じた派遣を行う災害ボランティアセンター。区内でこのボラセンと被災者のパイプ役を担うのが「泉区災害ボランティア連絡会」だ。2007年の立ち上げ以来、普段の活動と並行してHPやSNSを活用して情報を発信し続ける。最近ではWeb会議のレクチャーもするなど、同会のデジタル面を支えてきた。「地道にやってきたことが、今になって生かされているのを実感します」
○…コロナ禍において、人との接触を削減し業務の効率化を図るため、ボランティアの受け入れをWeb上で調整したり、二次元コードを利用するなど県内でもICT化が着々と進んでいる。「食わず嫌いせず、そうした動きに我々も追いつかなければいけない」。会や地域の枠を超えて、情報交換を重ねている。
○…メーカー勤務で海外出張も多かった会社員時代。定年後は日本語教師の資格を取得し中国・湖南省で指導した経験も。興味本位で受講した泉区社会福祉協議会主催のHP制作講座をきっかけに本格的に地域活動に関わるようになった。常にスマホとタブレット端末の2台持ち。「まだまだ使いこなせていないですよ」と開いてみせたカレンダー画面にはオンライン会議の予定がびっしりと詰まっている。
○…現在は所属する自治会内で、高齢者や障害者など災害時の避難行動や避難所などでの生活が困難な「災害時要援護者」の把握や情報共有に努める。区内ではこうした取り組みがなかなか進んでいないのも事実。「幸い区内で大きな災害被害はないけれど、必ず来るいつかのために私たちが出来ることを」。静かな語り口のなかに熱い情熱がほとばしる。
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