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横浜市敬老パス IC化で利用実態把握へ 制度適正化へ一歩

社会

掲載号:2021年4月22日号

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 横浜市は敬老特別乗車証(敬老パス)について来年10月、現行の紙からICカードなどへ切り替える方針を示し、システム開発費を今年度予算に盛り込んだ。高齢化による事業費増や、過多になっているバス事業者への負担が課題となる中、利用実態を正確に把握したい考え。

 70歳以上の市民が一定額を支払うと、市内のバスや地下鉄などが乗り放題になる敬老パス。市で制度が始まった1974年には7万人弱だった交付者は、19年度に41万7千人。市費負担額も3億円弱から99億円に膨れ上がっている。

 現在事業費は利用者、市、交通事業者の3者が負担。利用者は所得に応じ、年額費用を支払う。市は想定乗車回数に応じた金額を交通事業者に助成している。

バス事業者の負担大

 IC化は制度の適正化が狙い。利用実態について、これまでは利用者へのアンケートや乗務員による調査などで行ってきたが、正確なデータは不透明だった。

 市は、バス事業者との話し合いの中で、利用者の乗車回数を一人あたり月15回と想定し、助成額を計算。しかし、アンケートによると月平均20〜25回と想定を上回っており、超過分はバス事業者の負担となっている。

 仮に市費負担はそのまま、月25回の乗車で計算した場合、19年度のバス事業者の負担額は172億円に上り、全体の6割を超えている。

 ある市内のバス会社は「正確な実態をはかり、それに見合った助成額を頂けるといい」とこぼす。市の担当者は「現状のままの継続は難しい。仕組みの見直しは必要。まずは正確な実態把握が大切」と話す。

他県では上限設定へ

 65歳以上の市民約32万人に敬老パスが交付されている名古屋市では、16年に磁気券をIC化し、実態把握を実施した。

 同市ではIC化による調査で、市営交通利用者の9割以上が年間730回未満の利用というデータを出した。これをもとに、年間の利用上限回数を730回と定めることで、財源の確保につなげるとしている。

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