岡津町にある向導寺の裏山に祀られている岡津不動尊の不動堂上棟式が、5月13日に執り行われた。
氏子によれば、岡津不動尊(不動明王)は鎌倉時代、1264(文永11)年に造立された大山不動の兄貴分と呼ばれ、江戸時代には各地から多くの参詣者があったという。これまで使われていた不動堂は明治時代には原型があったと言われており、1980(昭和55)年には屋根をかやぶきからトタンに改修。しかし永年の風雨により劣化が進み、昨年役員会で不動堂の再建を決めた。
有名寺社仏閣の修繕などを手掛ける(株)吉匠建築工藝=八王子市=に再建を依頼し、今年1月に建物を解体。骨組みが出来上がり棟木を上げる、上棟式の日を迎えた。
上棟式では不動堂建立委員会の代表でもある向導寺の大橋俊史住職が法要を行い、その後の工匠式では宮大工たちが古式に則り測量や木遣りに合わせて棟木を巻き上げ、槌打ちした。最後には氏子らが五円銭を付けた餅を四方から撒き、無事終了した。
「貴重な文化財に」
あいにくの雨の中での式典となったが、大橋住職は仏教の故事にちなんで「甘露の雨」と表現。建立委員会委員長の石川金久さんは「岡津だけでなく横浜市の貴重な文化財になるのではないか」と期待を寄せた。
毎年の夏祭りに間に合うよう、8月には新しい不動堂が完成する予定。
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