1月5日の新春凧揚げ会を主催する、相模凧いずみ保存会の会長を務める 清水 幸男さん 和泉町在住 69歳
凧作りはものづくり
○…かつての正月の風物詩といえば、凧揚げ。保存会では普段、5月のこどもの日に合わせて凧揚げ会を開いているが、ここ2年はコロナ禍などで開催できず。今回正月特別企画として初めてイベントを開くことに。5月と比べると風の条件は良くないというが「皆が作った凧が揚がれば、これに越したことはない」と約2年ぶりの晴れの舞台に期待を寄せる。
○…当日揚げる凧は昨年10月から準備。軽くするため数カ月乾かした区内の竹を使って骨組みを作る。大きいもので1・7m四方の凧を、風を均等に受けるように組み立て。並行して武者絵や干支の絵など、迫力あるイラストをポスターカラーで描いていく。現在の会員は約10人。年末にかけて毎週末集まり、皆で作業をしてきた。「既製品でなく、ゼロのところから一つのものを作り上げていくのが相模凧の魅力。何もないところからコツコツものを作っていく過程が面白い」と力強く語る。
○…生まれも育ちも下和泉。5月の節句になると農家同士で凧を作ってあげるのが習わしだった。「大凧に初節句の子の名前を入れてね。農道にゴザを引いて凧を揚げながら宴会をやるのが楽しみだった」と、凧を揚げ続け45年。今では木の葉の動きで風速が分かるように。会長に就任した4年前頃から始めているのが小学校での凧作り指導。「要はものづくり。何かを作り上げた時の喜びを与えられたらという思いでやっています」。
○…凧を大空に飛ばすのは得意だが、大空を飛ぶ飛行機は大の苦手。24歳の時のハワイへの新婚旅行。「あんなデカい物体が空を飛ぶのは信じられないよー」とそれ以来、頑なに拒否。四国への研修旅行もひとり新幹線で行ったという「飛ばない凧名人」だ。
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