テアトルフォンテなど泉区内で「気持ちの聴き方講座」を続けてきたNPO法人「心を聴く市民ネットワーク」が活動25周年を迎える。泉教会=和泉中央北=の牧師で同法人の理事長を務める潮田健治さんが講師を務め続け、「傾聴の姿勢が少しでも広まってくれたなら」と活動を振り返る。
受講生はのべ480人
人の気持ちに寄り添い、心の声に耳を澄ますのが一般に「傾聴」とされる中、「まずは自分の気持ちと向き合うこと。そうでないと他人の気持ちにも向き合えない」と潮田さんは話す。
少人数制で1回2時間ほどの講座を全10回。年に2コース続けて25年になり、受講生はのべ480人にのぼる。「25年前とやっていることは変わらない。でもその時の生徒さんごとに講座の展開は変わる」
潮田さんが心掛けてきたのは「専門的な話ではなく、日常の言葉で聴くこと」という。一方で「相手の表現をこちらの知識や経験で理解しようとすると、時に誤りがち。それらを一旦置いて、そのまま見つめることが大事」と指摘する。
知り合いを増やしたくて
講座がスタートしたのは泉教会の誕生と同時期。座間市の教会で19年間牧師を務めた潮田さんが25年前、泉区内で新たに教会を開拓した。宗教施設で不特定多数の人が出入りするという条件になかなか物件が見つからず、湘南エリアも探してようやく見つかったのが泉区だった。その足でテアトルフォンテに向かったという。「教会の活動以前になにしろ知り合いがいなかった。地域活動を通じて知り合いを増やせたら」。そんな思いで講座を始めたのだった。
「孤立する人増えてる」
カウンセリングのニーズは25年前も今も変わらず社会にあるが、潮田さんは「孤立する人が世の中に増えている気はする」との危惧もしている。
だが一方で、「これまでの講座でカウンセリングマインドを持つ人が増えていたら、暮らしやすいまちになるのでは」との期待も込めている。
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