1989年7月に区民のメンタルヘルスと福祉向上を考え組織された特定非営利活動法人「四季の会」(内藤義幸理事長)。活動はこのほど30年目に突入した。これまでの歩みと今後について、内藤理事長に話を聞いた。
四季の会は精神障害がある人の日中活動場所である地域活動支援センターを4カ所、住居であるグループホームを3カ所運営。合わせて150人を超す利用者がおり、社会参加の機会提供や生活支援を行っている。
このほか、地域における相談機関である「泉区生活支援センター」の運営も行っており、各事業者や社会福祉施設、医療機関、行政などと連携しながら利用者をサポート。こちらは400人近い登録数があるという。
発足当初から変わらない思いは「すべての人々がどんな環境にあっても幸せに生活できるように」。内藤理事長は「私たち地域住民は、精神障害を単に個々の問題とせず、障害があっても豊かに暮らせるよう、社会にある障害を取り除いていくことが大切」と話す。30年前は疾患に対する認知不足や偏見から、精神疾患がある人が地域で暮らすことも容易ではなかった。少しずつ理解が進んできたとは言え、今でも十分でない現状がある。
利用者らに伝えるのは「地域で親しまれる施設になろう」「あなた方がいるからこのまちは良くなったと言われるようにしよう」で昔から変わらない。信頼関係が理解へとつながると信じている。
地域の清掃や各種行事参加、あいさつ回りと、利用者らとともに過ごす日々はこれからも変わらず、そして終わりはない。内藤理事長は「会員、自治会町内会、有志などたくさんの方々の理解と協力でたどりついた30年目。これからも地道に確実に活動していきたい」と話している。
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