横浜市は食品ロス削減の取り組みとして、家庭で余っている食品を集め寄付する「フードドライブ」を推進している。泉区でも、このほど初めて、区民ふれあい祭りの会場で集めた缶詰を新橋地区のこども食堂へ寄贈する取り組みが行われた。
市によると、市内の各家庭から排出される、何も手が付けられずに捨てられている「手つかず食品」は年間約2万トンに及ぶ。資源の有効活用や環境負荷への配慮、また家計の節約といった観点からも「手つかず食品」の削減は課題となっている。泉区でも取り組みを進めようと、広報で事前告知し、11月3日に行われた「泉区民ふれあいまつり」で初めて缶詰の提供を募ったところ、果物を中心に全部で21缶が集まった。
11月16日には資源循環局職員が、新橋地区社会福祉協議会が毎月主催しているコミュニティである「しんばし食堂」を訪れ、集まった缶詰を寄贈した。みかんや桃の缶詰は、早速この日の献立の「フルーツポンチ」の材料に使用された。
この日は子どもから大人まで約70人が食堂を利用。メニューに使用されている果物が食品ロス削減を目的とした「フードドライブ」で集まったものだと伝えられると「今日は一段と美味しく感じる」と笑顔で話している利用者もいた。
今後も継続的に
同局では、この取り組みを一時的なものにせず、「回収と寄付のサイクルをつくり、今後も継続的に行っていきたい」としている。それに伴い、引き続き広く区民に缶詰の寄付を募っている。条件は未開封で、常温保存のできる賞味期限まで2カ月以上ある缶詰のみ。
食品が集まり次第「しんばし食堂」をはじめ、地域のこども食堂などに寄贈を行う予定。しんばし食堂代表の舩越みさ子さんは「とてもありがたい。子ども達も喜んでいるようで何よりです」と話した。また、資源循環局の鈴木昭則さんは「食品ロス削減を目指すこの取り組みを通して、地域での顔の見える関係を一層大切にしていきたい」と話している。
問合わせは資源循環局泉事務所【電話】045・803・5191。
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