神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
戸塚区版 公開:2011年12月15日 エリアトップへ

ポリオ生ワクチン 接種控えが顕著に 市、様子見状態に警鐘

公開:2011年12月15日

  • LINE
  • hatena

 早ければ2012年度末に国が導入を予定するポリオ(小児まひ)の「不活化ワクチン」を巡り、横浜市では全国の傾向と同様、現行の「生ワクチン」の接種人口が減少している。

 生後3ヵ月から7歳6ヵ月未満の子どもを対象とするポリオの予防接種。使われる生ワクチンは、生きたウイルスを弱毒化させたもの。免疫を獲得する力に優れ、流行地域で大きな威力を発揮するが、接種した子どもがまひを起こしたり、便を通じて保護者などへ感染することもまれにある。

 これに対し、不活化ワクチンはウイルスを殺して作られたもの。無毒で接種によるまひや2次感染の恐れはないが、国内では未承認。接種希望者は公的補償外で個人輸入する病院や診療所に頼るしかないのが現状だ。

 一方、神奈川県は国に先駆け、自治体として全国で初めて不活化ワクチンを導入。横浜市民を含む県内在住者を対象に12月15日から接種を始めたが、11月末の受付開始以来予約が殺到しているという。しかし実施場所は小田原市など県内4ヵ所に限られ、市内で受けることはできない。

 これを受けて市には「横浜でも不活化ワクチンを接種できないか」と市民から問い合わせもあるというが、市町村は法律に従って定期予防接種を実施している立場。今回のケースは県が例外的に決定したもので、市が独自にワクチンの種類を選ぶことはできないという。

 しかし「市民の間でもワクチンへの関心が高まっており、接種に迷いが生じているかもしれない」と市が推測するように、市内でも生ワクチンの接種人口は減少。「転入、転出で分母の数値が分からず単純比較できない」としながら、昨年度の6万3768人から4万7442人(速報値)と大きく減った。市は「接種を控えることは望ましくない」と、不活化ワクチンを望む市民には未承認であることを伝えた上で勧めることもあるという。

 一方、国による不活化ワクチンへの切り替えが進むなか、ポリオワクチンの開発に携わる(財)日本ポリオ研究所は、「生ワクチン接種で副作用がでる割合は400万人に1人。確率的には数あるワクチンのなかで一番安全」と指摘。そのうえで「海外では流行国もある。渡航者が持ち込むことも想定され、何よりも接種控えによる免疫がない状態がもっとも危険」と訴えていた。
 

戸塚区版のトップニュース最新6

多目的広場が公開

舞岡八(はち)幡(まん)山しぜん公園

多目的広場が公開

団体利用は5月開始予定 

3月28日

支援続けて10周年

発達障害がある家族持つ人

支援続けて10周年

区内で活動 動画を制作

3月28日

戸塚区内には211

災害応急用井戸

戸塚区内には211

発災時「生活用水」で活用

3月21日

住宅の脱炭素化へ本腰

横浜市

住宅の脱炭素化へ本腰

補助や新制度で普及後押し

3月21日

園芸博 機運醸成にフェス

横濱花博連絡協議会

園芸博 機運醸成にフェス

16日、17日 通信施設跡地

3月14日

”歌う自販機”で地域活性

戸塚モディ前

”歌う自販機”で地域活性

戸塚泉栄工業会が協力

3月14日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 3月28日0:00更新

  • 2月8日0:00更新

  • 1月11日0:00更新

戸塚区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook