真夏日を記録する暑さが続き、戸塚消防署管内では、熱中症および、熱中症の疑いのある患者の搬送数が7月から急増。昨年より搬送数は減っているが、例年ピークに達する8月に向けて同署では注意を呼びかけている。
8月5日(5月1日から集計)までに報告されている搬送数は、横浜市内で387人、戸塚区内では18人。今年は5月に1人、7月に14人、8月に3人となっており、搬送数の急増がうかがえる。昨年の7月と今年同月を比べるとマイナス8人。減少傾向ではあるが、同署によると、6月の気温が比較的低かったことが影響したという。
症状として、生命の危険はないが入院を要する中等症が9人、入院を要しない軽傷が9人と報告されている。搬送時の状況は、歩行中や畑仕事中、運動中、野球の応援中など屋外が7人。就寝中、調理中、室内作業中など屋内が11人。屋内が屋外の搬送数を超えたことについて、同署は「屋根に熱がこもって夜になっても冷めず、部屋の温度が下がらないこともある。また、節電でエアコンを控えることも一因となっているのでは」としている。
搬送された18人中、70代以上は9人と、高齢者の割合が目立っている。高齢者は体温を下げるための体の反応が弱くなっており、熱さを感じづらく自覚症状に欠け、冷却措置が遅れてしまう傾向にあるという。
区内では、例年8月が熱中症搬送数のピークとなる。同署では、正しい知識と対策を知ってもらおうと7月18日に一般向けに、熱中症予防講演会を開講。また、区内自治会や町内会の掲示板に啓発チラシを掲示したり、町内会への防災指導時に、広報したりするなど注意を呼び掛けている。
熱中症患者に遭遇した際の応急処置としては、【1】日陰に患者を移動【2】意識がなく、自力で水分補給ができない場合は、救急車に通報。【3】汗を乾燥させこもった熱を出すため、できるだけ服を脱ぎ、太い動脈が流れる脇の下や太ももを冷やし体の温度を下げるなどがある。
同署予防課の寺尾孝行課長(56)は「熱中症は、重症化すると死に至る。一般の人には重症化が分からない時もある。冷やしても体温が下がらないなど、異変を感じた時は救急車を呼んでください」と話した。
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