原宿在住の陶芸作家・相原弥(び)さん(84)が『街道原宿音頭』を完成させた。近隣に住む知人らの協力を得て、ギターの伴奏と高齢者にも踊りやすい簡単な振り付けもできているという。
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「今の原宿は高齢者も多く、街がおとなしくなってきている。トンネルもできたことだし、なんとか街を盛り上げていきたい」――そう感じていた相原さんは東京聲専音楽学校オペラ科で学んだ経験を生かし、歌を作ろうと思い立った。
まず、取りかかったのは作詞。『ここは街道 東海道』から始まる歌詞はなじみやすく、覚えやすい七五調で、3番まで作られている。歌詞には、大名行列も通ったかつての東海道を思わせる表現や、街が整備され、これから地域のみんなで羽ばたいていこうという新しい時代への思いが盛り込まれている。相原さんは原宿に住んで58年。今では、渋滞緩和のためのトンネルや大型店舗などもでき、大きく変わってしまったが、移り住んだ当時の原宿は車も少なく、街道沿いにたくさんの大きな松の木が生い茂っていたという。
曲はゆったりとした4分の2拍子で、帯金(おびがね)優さんら3人がギターで伴奏を担当。歌に合わせて、相原さん手作りの竹のカスタネットでリズムをとっている。振り付けを担当した竜桜会の澤野幸子さんも「地元・原宿のためなら」と快く引き受け、高齢者でも無理なく楽に踊れる、回転や複雑な動作のない簡単なものに仕上がった。
『街道原宿音頭』は10月13日(土)に大正地区センターで午前10時50分と午後1時からお披露目の予定。当日は、竹のカスタネットを200人分用意し、「来場者みんなで感動を味わいたい」と話す。希望者には、録音テープをダビングし、配布する予定。
お披露目後は、周囲の幼稚園、保育園、小中学校などで普及活動をしていくという。また、介護施設で歌と踊りを利用者に毎月教えることも決まっている。実は本来のお披露目は昨年の予定だったのだが、相原さんが体調を崩してしまい、延期していたという。「やっぱり高齢者は何より健康が大切。音頭を歌うことで元気も湧き上がってくる。今は老いも若きもない時代。音頭も夏だけのものではないのだから、自分にできる限りの活動を続けていきたい」と相原さんは意欲を見せる。
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