開館25周年を迎えた「男女共同参画センター横浜(フォーラム)」の館長を務める 岩船 弘美さん 横浜市内在住
自分らしい生き方を
○…1988年の開館前年に就職し、オープン準備から携わってきた。「横浜で仕事している年月と同じ」と思い入れも深い25年間。「バージニア・リー・バートンの絵本『ちいさいおうち』のように、フォーラムは戸塚の変遷を見てきたなあと思う」という感慨深さと、地域への感謝の気持ちでいっぱいだ。
○…美術大学を卒業後、コンテンツを制作する都内の企業に就職。フォーラムへの転職は20代後半のとき、全国的にまだ珍しかった施設に興味を覚えた。戸塚の印象を「古くから住んでいる人も多く、落ち着いている街」と話す。戸塚を離れてからは、あざみ野と南太田の男女共同参画センターの館長などを経て昨年4月、再び戻ってきた。
○…施設では女性の再就職支援と「心とからだと生き方の総合相談」を2大事業としている。「働く女性は増えているけれど、横浜市は出産後の再就職率がまだ全国的にも低い」と指摘。準備講座などを開催し、復職を望む女性たちをサポートする。総合相談ではセクハラやDV(ドメスティック・バイオレンス)など、女性が抱えるさまざまな悩みに耳を傾ける。「開館当時はDVという言葉がなかった。名前の付かない苦しさに悩んできた女性も多い」と説明する。自身も仕事と家庭、育児を両立してきた身。「女性は社会的に”誰かのお世話役”を期待されることが多いけれど、妻や母である前に、ひとりひとりがその人らしく生きていくことが大事だと思う。施設はそれを応援するのが役目。身近な地域の資源として役立ててもらえたら」
○…忙しい日常でも食事づくりを大切にする。得意料理は「麻婆豆腐」。また、『ローリング・ストーンズ』の大ファンという一面も。「中学生のときに『かっこいい』と思って以来、ずっと聴いています。今となっては、現役を続けているところがすごいと思う」。年齢など関係なく、自分らしく生きる姿に惹かれる。
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4月18日