戸塚区食品衛生協会の会長を務める 斎藤 正二さん 柏尾町在住 79歳
いつの時代も食の安全を
○…17年前に戸塚区食品衛生協会の会長に就任。同会には、区内の食肉・飲食・酒販など13業種の組合会員350人以上のほか、大手食品関連工場や個人も賛助会員として所属している。「自分たちの店の衛生管理は自分たちで。自ら責任を持とう」という理念の元、食の安心・安全のために尽力する。8月1日には食中毒予防キャンペーンを実施するなど、消費者に向けたイベントを行ったばかり。
○…戦前から続く食肉店に生まれ、中学生のころから父の仕事を手伝っていた。「当時は肉を食べる文化が根付いていなくて、店のほかに農業もやっていた」と振り返る。20歳になるころに2代目として父の跡を継ぎ、現在は柏尾町と戸塚駅前に店を構える(有)斎藤牛肉店の代表を務める。「本当に良い肉か。お客さんに喜んでもらえるか――」。もう少しで傘寿を迎えるが、今も毎日市場に足を運び、ライトを手に、自身の目で肉を見極めている。
○…小学1〜5年の時は戦争中で「勉強する間もなかった」。川上国民学校(現・川上小)に歩いて通っていたが、空襲のため登校してすぐに帰ることもあった。「遊べるような感じじゃなかったね。でもこの辺りは自然がいっぱいでよかったよ」と懐かしそうに振り返る。若いころはゴルフと釣りが趣味だったが、それも「もう卒業」。現在は自宅で読書などをしてゆっくり過ごすことが多いという。
○…「流通やお客さんの考え方も変わってきている」と現社会を分析する。自身が業務でかかわっている食肉に関しても、市の検査所が行う検査もBSE(牛海綿状脳症)や放射性物質など、食品に関する問題が起きるにつれ、少しずつ項目も増えてきているという。消費者の食への意識が高くなってきているからこそ、「引っかかるものがずっと0でも(検査を)続けなければいけない」。時代は変わっても、食の安全への思いはいつまでも変わることはない。
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4月18日