震災忘れぬ 桃の雛づくり 名瀬町で
名瀬町の店舗で8月27日、地域住民ら11人が集まって桃をかたどったつるし雛づくりが行われた。有志らに桃の雛づくりを伝えたのは、箱根町宮ノ下の旅館の仲居・茂村ひとみさん(66)。東日本大震災での行方不明者2633人を忘れないよう、「一人ひと桃」をつくる活動を続けている。
この日、舞台となったのは特定非営利活動法人「WE21ジャパンとつか」が運営するWEショップ東戸塚。桃づくりのほか、川上団地でかえり雛づくりを行う茂村さんの活動を知った代表の廣瀬淳子さんとスタッフの吉野温子さんが8月中旬、本人に持ちかけ実現した。
桃の雛づくりにかかった時間は、一人およそ30〜40分。茂村さんのユーモアを交えた話を聞きながらの作業となった。
「将来的には被災地で大きなひな祭りを開きたい」と茂村さん。「日本中の人に見てもらって、震災が語り継がれていけば。それこそが震災を忘れないこと」
この日参加した一人、名瀬町在住の藤井マスエさん(56)は「友人から聞いて参加した。(活動が)震災の風化防止になればいい」と話していた。
4月に始め、これまでに集まった桃は約600個。「(2633個を集める)目標は11月ころ」と茂村さんは話す。完成したつるし雛は、来年3月に仙台で行われる国連世界防災会議の会場に飾られる予定もあるという。
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