戸塚区の見守り事業 172事業者が協力 昨年度の通報件数は29件
高齢者等を地域で見守ろうと2012年4月に始まった「みまもりネット」事業。協力事業者数は開始当初の7倍強の172に増加した。事業者らからの相談・通報は昨年、一昨年共に30件近く、救急搬送により大事に至らなかったケースもある。
今年度は、7月の戸塚美容組合加盟店43店舗に続いて、8月に神奈川県理容生活衛生同業組合戸塚・栄・泉支部(安井榮支部長)の50店舗など、団体での登録により協力事業者数が大きく伸びた。新聞・郵便などの高齢者宅を定期的に訪問する配達業、コンビニエンスストア・理容・美容などの高齢者自身が訪れる店舗など、さまざまな事業者が協力することで各事業の特徴を生かした見守りも期待される。
実際に見守り活動が功を奏した事例もある。事業者らからの相談・通報件数は初年度が27件、昨年度は29件だった。それぞれ、救急搬送が必要な状態や死亡していたケースが含まれている。相談・通報は協力事業者に限ったものではなく、近隣の人や友人等からも寄せられている。地域全体での「ゆるやかな見守りの体制」により、高齢者等が孤立せず安心して暮らし続けられるまちづくりにつながるとし、区では「ちょっとした異変」でも区役所や地域ケアプラザに連絡することを呼びかけている。
65歳以上区内は6万人
9月は、15日の敬老の日を含めて、敬老月間に定められている。区内の最高齢者や今年100歳になる人を対象に区長らが訪問し、記念品を贈呈する事業も行われている。今年の対象者は41人で、区内最高齢者は106歳だ。今年1月時点で、戸塚区内の65歳以上の人口は6万2205人。区全体の22・7%を占める。割合は年々高まっており、10年前と比べると7・4ポイント増加している。
区高齢・障害支援課によると、見守りの対象となり得る独居高齢者の世帯数は約5200世帯(今年3月時点)。みまもりネットのほかには民生委員による訪問事業も行われており、同課は「地域での見守りはもちろん、(高齢者自身も)何か困ったことがあれば民生委員などに相談してもらえれば」と話す。
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