上矢部町在住の諸星流美子さん(55)は、くも膜下出血で倒れ、3年間の闘病生活の末に昨年亡くなった夫の数々の形見の品から裁縫技術を生かした作品をつくり、10月18日(土)〜21日(火)に鎌倉のギャラリーで一周忌展を開く。「命の尊さ、家族の大切さを伝えられたら」
スーツから地蔵、上着からはロバ、ほかにも介護生活で使用したタオルケットやバッグなど――。
一周忌展では、夫が身に着けていたものを、裁縫技術でかたちを変えた作品約20点が展示される。亡くなった時に着ていたパジャマとワイシャツから作った象には「永遠の眠りについたつーさん」と名付けた。「つーさん」は夫の呼び名だ。
夫がくも膜下出血で倒れたのは4年前。手術後には重度の障害が残り、口をきけない状態となった。
「病院にいても、自宅のリビングにいるのと同じように過ごしてほしい」と、普段着ていたワイシャツやパジャマからタオルケットやぬいぐるみをつくった。娘と二人三脚の介護では誕生日会やクリスマス会は欠かさず企画。夫は次第に、笑い、体が反応するようになったという。諸星さんは希望を捨てず「楽しんで介護していた。何年でも一緒に過ごしたかった」と3年間の介護生活を振り返った。
諸星さんは言う。「ご主人が急にそういう状態になったら絶望する人も多いかもしれないけど、それでも大切な人」
約20年前から自宅で「お針教室」を主宰している諸星さん。「遺品から家族の思い出の品をつくりたい」といった依頼も受け付けている。
一周忌展の開催時間は午前10時〜午後4時。場所は鎌倉妙本寺山門内「KAYAギャラリー」(鎌倉駅徒歩約8分)。問い合わせは諸星さん【電話】045・812・8943へ。
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