横浜市立名瀬小学校(梶原幸二校長・児童数540人/1月8日現在)では、地域と連携した学校給食や食にかかわる授業など、「食育」に力を入れている。その活動が評価され、2013年には神奈川県、14年には文部科学省から表彰を受けた。
名瀬小学校では、5年前から地域や保護者と連携し、食に関する学びの場を積極的に設けている。「食育という教科はないけれど、毎日ある給食を軸に、さまざまな教科の中で子どもたちに伝えています」と話すのは、同校の栄養教諭、土方直美さん。2年生は生活科の授業で大根を育て、約50kgを収穫。3年生は国語の「すがたを変える大豆」、4年生は理科の「植物を育てよう」に合わせて、児童自ら大豆を栽培し、みそを作っている。作った大根やみそは、給食で使用し、全校で味わう。「育てる喜び、食べる喜び、食べてもらう喜びを感じてもらいたい」と土方さんは話す。
地産地消の取り組みにも力を入れている同校。名瀬地域の野菜を給食で使うだけでなく、その日使用する野菜を昇降口に展示し、児童が興味を持ちやすいように工夫している。葉が付いたままの大きなブロッコリーなどは、保護者からも驚きの声が聞かれるという。
独自キャラで楽しく学ぶ
同校では、児童が考えたキャラクター「なせ菜ちゃん」も活躍。給食の献立コンクールをきっかけに誕生したなせ菜ちゃんは、名瀬地域の野菜や果物のシンボル。ナスのヘタに名瀬小のNの文字がデザインされている。毎月19日の食育の日には「なせ菜ちゃん体操」を全校で実施している。
また、入学したばかりの1年生の教室には、梶原校長扮する「ハシキング」が登場し、ゲームを交えながら、児童にはしの使い方等を楽しく指導。親しみやすいキャラクターがいることで、地産地消や食について楽しく学べるという。
これらの創意・工夫を重ねた活動が評価され、13年には県教委から学校給食特別優良学校として、14年11月には文部科学省から学校給食優良学校として表彰を受けた。梶原校長は「地域の生産者、PTAの方も協力的でとても助かっている」と感謝の言葉を述べる。今年度は保護者からの「給食のメニューを作ってみたい」という声に応え、初の講習会も行うなど、活動の幅はさらに広がりを見せる。
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