ピアニスト、作曲・編曲家として活動する 野口 茜さん 戸塚区在住 32歳
「非日常」に変える音楽を
○…ラテン、ジャズ、クラシックなど、幅広いジャンルで音楽活動を続ける。昨年末にはプロデビュー10年の節目として初のアルバムを発売。2月3日に記念ライブを終えたばかりだ。会場は満席。感動して泣いている人の姿もあった。「ライブが終わるのがもったいないって思った。やりたかったことを全部やりきって、今は抜け殻状態」と満ち足りた表情を見せる。
○…4歳からピアノ、6歳から作曲を始め、進学した東京学芸大学でも作曲を専攻。クラシックを中心に学んできたが、転機を迎えたのは19歳の時。他大の学園祭で偶然耳にしたラテン音楽に心を奪われた。「何これ!かっこいい!」。すぐにバンドを探し、活動を始めた。大学卒業後はピアニストとしても、作曲・編曲家としても才能を発揮。自身が作曲したアニメ『バッカーノ!』のオープニング曲は好評を博し、今もテレビ番組などで使われている。「自分の曲が流れるとドキッとする。ラテンとの出会いがなかったら今の自分はなかったと思う」
○…まだ幼い愛娘もピアノに興味津々。弾く真似をするようになったが、手つきはまるでピアニストのよう。「グーとか指一本じゃなくて。もしかすると私よりピアノを弾きたがっているかも」。ライブのために各地へ出かけることも多い。「実は鉄道が好きで。時間があれば線路を見に行ったり、電車に乗ったり…」と照れくさそうに打ち明ける。音楽家ならではの耳の良さなのか、最寄りの東戸塚駅を通る電車であれば「音だけでどれかわかっちゃう」のだそう。
○…音楽には、日常を非日常に変え、人に夢を与える力がある――。そう、まっすぐなまなざしで語る。「春からは個人レッスンにも力を入れたい。子どもから大人まで。音大を目指す人も久しぶりの人も」。技術だけでなく、自身が感じた奏でる楽しさ、音楽の持つ力をより多くの人に広めていく。
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4月18日