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戸塚区版 公開:2016年6月9日 エリアトップへ

横浜市戸塚消防団の団長に就任した 川邉 聡さん 原宿在住 63歳

公開:2016年6月9日

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伝統つなぎ、地域のために

 ○…「東北や九州の震災で、消防団の価値が見直されている。地域に貢献するという思いで取り組みたい」と志を語る。目指すのは、さらなる団員の充足だ。消防団で学べる心肺蘇生法や初期消火などの技術は、家族や隣人、ひいては地域の人々を危機から救う手だてとなる。「たとえ半年に1度しか参加できなくとも、そこで学んだことは地域の役に立つはず」と話す。

 ○…大学卒業後、都内の会社に就職。10年ほど勤めたあと、父の病気に伴い、原宿にあった家業のガソリンスタンドを継いだ。消防団への入団も同じ頃。「はじめは消防団が嫌だった。参加しないと『なんで来ねえんだ』と陰で言われたりして」と苦笑する。それでも続ける中で、だんだんと気持ちが変わっていく。記憶に残るのは、約10年前に出場した区内の火事現場。逃げ遅れた高齢者が、ドアの内側で息絶えて発見されたという。「命が助かるかどうかは心がけ次第」。火災報知機の設置や、火事の予防を地域の人に啓発することが「自分のすべきこと」と思うようになった。

 ○…「子どもの頃はガソリンスタンドで竹馬をしたりして育った。だからこの仕事は好きだった」と振り返る。経営が厳しいなか一時は5店舗にまで拡大。仕事場に段ボールを敷いて寝るなど多忙を極めた。「この仕事は早めに辞めて自分の人生を楽しもう」。そんな願いを叶えるように、50歳から1軒ずつ店をたたみ、54歳で晴れて「自由の身」になった。ところが大きな誤算が。「友人は皆まだ働いていて、誘っても断れてばかり。やっぱり、周りに歩調を合わせないと楽しくないと学んだね」と笑う。

 ○…戸塚消防団は歴史が長く、市や県の消防操法大会でも常に上位を占める。「この消防団をずっと誇りに感じていた。だからプレッシャーを感じる」。一方で「自分には信頼する仲間がいる」という自信もある。「伝統を汚さないように、力を合わせて頑張りたい」

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