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樹木葬でも、納骨堂でもない 「新しい供養」のかたち
跡継ぎがいない人などが亡くなった際、お寺が永代に渡って供養するお墓「永代供養墓」が、少子化の近年、多く見受けられる。矢部町にあるお寺、雲林寺にちょっと変わった永代供養墓が完成したと耳にし、同寺の北見秀明住職に話を聞いた。
北見住職が永代供養墓を作ろうと決意したきっかけは、地域の人や檀家の「お墓に関する悩み」だった。
ひとりは独身の男性。「自分のお骨はどこに納骨されるのだろう」と考え、相談を持ちかけたという。また配偶者を亡くしたという人は「跡継ぎがおらず合葬も考えている。でも、せめて自分がいる間はちゃんとお参りできるお墓に入れてあげたい」という不安を打ち明けた。北見住職は「こうした悩みを解決するきっかけになれば」と、永代供養墓の設置を考え始めたという。
自然と調和した供養墓
一般的な永代供養墓には大きな納骨堂があり、その中に遺骨が納められていく。しかし雲林寺の墓地の景観を考えたとき、「大きな納骨堂はしっくりこなかった」と北見住職は振り返る。
自然の草木に囲まれた「樹木葬」という選択肢も考えた。しかし樹木葬は骨壺から遺骨を出し、合葬して納めるため、遺骨の扱い方に不安を感じる人もいるだろうと躊躇したそうだ。
そこで北見住職は「境内墓地の一部に、緑の生える丘陵地があるので、そこを活かして樹木葬でも納骨堂でもない供養墓が作れないか」と、地元の老舗石材店・石半に相談を持ちかけた。
その後北見住職と石半の担当者は打合せを重ね、特徴ある供養墓が完成した。
「お寺の役割」
緑が茂る開放的な空間に並ぶのは、ひとりひとりの遺骨が個別に入る30基の納骨堂。もちろん夫婦で入ることもでき、墓石には名前などを書いた石のプレートを設置することができる。また丘陵地の奥には観音像が全体を見守るように安置されており、遺族も心安らぐような場所となった。
子ども会や町内会など、地域活動にも積極的な北見住職。活動を通じて住民と話をすると「お墓を持ちたくても持てない」という人が多いという。「そのような方に安心していただくのも、地域におけるお寺の役割」と話す。積極的に売り出すつもりはないが、この供養墓を気に入った人には檀家にならずとも使用できるようにしている。
将来に備え、墓や遺骨をどのようにしようかと考えている人は、一度訪れてみては。見学は自由にできる。
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4月18日