俣野別邸庭園(東俣野町)が4月1日(土)に全面開園する。同所は2013年に外苑区部分を開園しており、今回は09年に火災で焼失した本邸も再建。これを含む内苑区約1・7haが公開され、すべての整備が終了した。
俣野別邸は1939年に旧財閥家の別邸として建築された。現在庭園として使われている土地の大部分も建物所有者のものだった。
2000年以降は土地・建物ともに国が所有。特に本邸は「ハーフティンバー・スタイル」という洋風建築様式が取り入れられており、歴史的価値が高いことから、04年には国の重要文化財として指定された。
その後管理団体となった市が、一般公開を目指して公園整備と建物の修理工事を計画し、07年に着手した。
残った建具を活用
整備が進んでいた09年3月、本邸で原因不明の火災が発生する。家屋が全焼し、重要文化財指定も解除された。その後市は学識経験者を交え、再建に向けて検討を開始。12年以降は順次、国から土地を購入しながら、整備を行っていった。
本邸の再建にあたっては、保存修理工事の際の調査報告書をもとに、建物の構造や仕様を把握。消失を免れた建具や瓦の一部などを活用し、復元した。
また展示室などは、公共施設としての機能も備えた。市の担当者は「特に2階展示室からの富士山の眺めは素晴らしい。また庭に植えられたしだれ桜や季節の花々も楽しんでもらえたら」と話す。
すでに開園している外苑区部分(約4ha)は、四季の花木や草花を楽しめるスポットや散策路、芝生広場が整備され、野鳥などの観察も楽しむことができる。同園は6月まで開催されている「全国都市緑化よこはまフェア」のパートナー会場としても指定されている。
開園イベント
同所では4月1日からオープニングイベントが行われる。フラワーアーティストの川崎景太さんによる装飾が9日(日)まで行われるほか、2日(日)は午前10時と午後1時に予約不要のソプラノコンサートが開催される。入館料は中学生以上400円。
問い合わせは俣野別邸管理棟【電話】045・852・8038。
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