戸塚警察署管内で発生している振り込め詐欺の手口が今年に入って多様化しており、同署は注意を呼び掛けている。
これまで多かったのが、ATMを操作させる等の方法で、指定した口座に現金を振り込ませる手口。しかし、このところ「犯人が銀行協会の職員等を騙り、自宅へ直接キャッシュカードを受け取りに来る」という手法が急増しているという。今年1月から5月末までに同署が認知した13件の被害中、5件がこれに該当した。
手口としては、まずデパートの従業員を騙る男から「あなた名義のキャッシュカードが不正利用されている。相談窓口に連絡して」という電話があるという。案内された電話番号へ実際に連絡すると、全国銀行協会の職員を名乗る男が「新しいカードを発行します」と案内。その後被害者が自宅に訪れた男に、カードを預けてしまう。また犯人は巧みな話術で暗証番号も聞き出してしまうという。
同署担当者は「警察や金融機関の職員が、カードを受け取りに行くことや電話で暗証番号を聞くことは絶対にない」と説明する。
金融機関が一役
手口が多様化するなか、詐欺被害を水際で止めているのが金融機関だ。今年、区内の金融機関が防止した件数は26件にのぼる。
5月29日には、4月末から5月にかけて詐欺を未然に防止したみずほ銀行東戸塚支店、三菱東京UFJ銀行東戸塚支店、中央労働金庫戸塚支店に同署から感謝状が手渡された。
詐欺に遭ったのはいずれも60代後半から80代の高齢者。携帯電話で通話しながらATMを操作しており、職員が気づいて声をかけ、発覚したという内容だった。
同署によると、犯人は自分の声が録音されるのを嫌うため、自宅の固定電話を留守番電話に設定し、知らない電話番号にはすぐ出ずに折り返すことが有効だという。「家族や近所の人に相談することで詐欺とわかることもある。電話でお金の話が出たら必ず疑って」と呼びかけている。
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