矢部町の子ども向け将棋クラブ「戸塚将棋キッズ」(青山勉代表)を卒業したジュニア棋士が奮闘中だ。6月3日には矢野葵さん(湘南学園中学校3年)が県大会を制し、全国大会へ駒を進めた。弟の温人(はると)君(同1年)も同25日の県大会に団体戦で出場し優勝。現在通っている小学生も優秀な成績を残している。
「戸塚将棋キッズ」は矢部町内会館で開催されている将棋クラブ。保護者や地域のボランティアによって運営され、主に近隣の小学生が将棋を楽しんでいる。
前身の「戸塚こども将棋教室」が設立したのは2011年。近隣に住む矢野姉弟は同教室の最初の生徒だった。現在は二人とも湘南学園中学校の将棋部に所属しつつ、時折同クラブに訪れて後輩と対局を行っている。青山代表は「二人と出会って6年。孫のように感じており、強くなったことが本当に嬉しい」と話す。
念願の全国へ
葵さんが出場したのは市青少年育成センターで行われた「全国中学生選抜選手権将棋大会」の県予選。2本先取した選手が勝利する3番勝負で、公文国際学園中等部(小雀町)の選手をストレートで下した。
「絶対に全国に行きたいと思っていた」と話す葵さんはこの日のために、先輩やウェブ上での対局を重ね様々な攻め方を学んだ。その甲斐があり、優勝をかけた2戦目は相手の守りを崩し、攻め勝った。全国大会は8月に山形県天童市で開催。「優勝を目指して行けるところまで行きたい」と話す。
ミス逃さず攻勢
一方弟の温人君は、6月25日に市技能文化会館で開催された「小・中学校将棋団体戦」の県予選中学生の部に、湘南学園中学校Aチームの大将として出場した。
3人1組で戦う同大会。3回戦まで全員全勝で迎えた準決勝の浅野中(神奈川区)との試合で、温人君は黒星を喫してしまう。他のメンバーによる粘りでチームは辛くも勝利したが、「チームに迷惑をかけてしまった」と振り返る。
「絶対に負けない」と臨んだ決勝の相手は、川崎市の高津中。当初は防戦一方だったが、相手のミスを逃さず攻めに転じ、勝利を収めた。チーム全体でも2対1で勝ち、7月24日に東京都で行われる東日本大会への切符をつかんだ。戸塚東小時代には全国大会で上位入賞したこともある温人君。「全国1位を目指したい」と熱を込める。
「全力尽くす」
「小・中学校将棋団体戦」の小学生の部では、現在戸塚将棋キッズに通っている「東戸塚小Aチーム」の湯川伶君(5年)、岡村縫成(あいせい)君(5年)、斉藤万大(まひろ)君(4年)が準優勝を果たした。7月24日の東日本大会に向け、大将を務める湯川君は「全力を尽くし全国大会に行きたい」と意気込みを見せた。
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