今年設立10周年を迎えたNPO法人はあとハウスの代表を務める 手塚 由貴子さん 栄区在住 55歳
求め続けた居場所守りたい
○…サクラス戸塚内にある子育て広場「はあとハウス」を運営し、今年で10年。親子で楽しめるイベントを開催するなど、約40平方メートルの小さな空間にはいつも笑顔が溢れている。「今では毎日来る親子もいて“実家みたい”と言ってくれるのが嬉しい」。節目を迎え、改めてやりがいを感じる。
○…これまでの道のりは平坦ではなかった。厳格な両親に育てられ、「やりたいことができず、自分らしく生きられなかったときもあった」。それは結婚、出産した後も続く。子どもとの接し方に悩み、頼りの夫も仕事に没頭し誰にも相談できない日々。「もう限界」と思った矢先、出会ったのがカラーセラピーだった。「“ふっ”と心が軽くなって」。思い切って資格を得て以来、子育てに余裕を持てるように。「同じ悩みを持つ人のために自分の経験を生かしたい」とNPO法人を設立し、翌年に広場も開所。セラピーを用いた子育て相談会は、開催すると大盛況。「運営する中で親や多くの人と良好な関係が築けるようになった」と笑顔を見せる。
○…多忙な日々の中で、得意のアートに癒しを求める。パステルで描いた曼荼羅に好きな絵柄を書き込む「ピュアレースアート」を生み出し、3年前に商標登録も行った。「唯一のルールは自由に描くこと。ありのままをさらけ出した作品は、自分の心の鏡です」。戸塚区内でも講座を行い、根強いファンを増やしている。
○…優しい口調と温和な顔つきが魅力的。仕事仲間には「遊ぶときは子どもと同じくらい全力。あどけない可愛さがチャームポイント」と評される。一方、法人の運営にはつねに前のめり。「今まで以上にみんながのびのび過ごせて元気になれる場所にしたい。ここは私にとっての居場所。守るのが使命です」。芯の強さを垣間見せた。
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4月18日