平戸白旗神社(平戸町)境内の神楽殿が倒壊の恐れがあるため解体された。第二次大戦後、地元の有志らが古材を集めて建築し、以来70年に渡り地域演芸のシンボルとして活用されてきたもの。解体後は新たに神輿庫および神札授与所が設置され、8月31日(土)には完成を祝う式典が行われる。
約720年の歴史を持つ同神社。現在も神社境内に平戸町公民館が設置されているなど、地域にとって長年交流の場所として機能し続けている。
とりわけ解体された神楽殿は地域演芸のシンボルともいうべき存在だった。主に秋の例大祭の際、地元住民がカラオケや踊りなどの演芸を披露する絶好の場として活用されてきたという。
戦前から続く文化
「戦前は秋の例大祭のたびにやぐらを組み、厚木から農閑期のお百姓さんが芸を披露しにきていたと伝わっている。昔から境内で演芸を楽しむ文化があった」と話すのは、同神社の三上崇宮司。
終戦後に挙がったのが神楽殿の建設だ。地域住民が古材を集め協力しながら建てられたとされており、三上宮司は「暗い時代状況にあるなか、地域住民が楽しく交流できる場をつくりたかったのでは」と話す。
別の機能を持つ建物に
宮司や氏子のあいだで解体の案が浮上したのは一昨年。シロアリの被害が進み、倒壊の恐れが出てきたことだ。またカラオケ大会などの演芸に出演する人も高齢化。「ふたたび神楽殿を設立する必要性が少なくなってきた」として、解体後は別の機能を持つ建物の建設が決まったという。
ひとつめが「神輿庫」としての機能だ。現在神輿が地域の防災小屋に収められていることもあり「美しくお飾りする場所が必要とされた」と語る。
もうひとつは「神札授与所」としての機能。これまでお札の販売などは平戸町公民館で行われてきたが、専用の場所を作ることにした。また昨今の「御朱印帳ブーム」への対応も念頭にあった。
建設は地域住民の寄付により行われた。「改元のタイミングでこのような建て替えができることをたいへんありがたく思う」と三上宮司。現在建設が進んでおり、8月31日午前11時30分から披露の式典が行われる。
演芸は公民館で継続
神楽殿解体後初めての例大祭が9月に開催される。演芸は境内にある平戸町公民館で実施される予定だ。
17日(火)の宵宮祭では、午後6時30分からカラオケ大会を実施。18日(水)は午後6時から素人大演芸大会を実施する。
なおこれに先立ち15日(日)午前9時から国道1号線を舞台にした神輿渡御が行われる。現在担ぎ手を募集中だ。半纏・帯などは用意あり。申込みは宇佐美さん【携帯電話】090・5303・7104もしくは早川さん【携帯電話】090・2242・7294。
戸塚区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>