熊本県南部を中心に集中豪雨による甚大な被害が発生したが、戸塚区は間もなく迎える本格的な台風シーズンを前に、住民の避難場所となる指定緊急避難場所にマスクやアルコール消毒液などを配備した。コロナ感染が続いている状況を踏まえ、予防の観点から緊急的に取った措置だ。
コロナ感染が深刻度を増していった今年4月、危機感を持った区は、台風シーズンを前に指定緊急避難場所に感染予防備品を設置した。
各指定緊急避難場所には、アルコール消毒液1リットル、マスク100枚、避難者同士の間を取るための仕切りに使う段ボール、ペーパータオル400枚などを配備している。
台風19号からの知見
今回区が指定緊急避難場所に入れた感染予防品の数や量は、昨秋全国的に河川の氾濫やがけ崩れなどにより、多数の死傷者を出した台風19号での区内避難者約500人を基に算出したもの。区役所を避難所として初めて開設するなど緊迫感に包まれていたこの日、区は朝早い段階で「警戒レベル3」を発令。柏尾川などの境川水系で指定している「洪水浸水想定区域」に居住する住民に広報車などを使い、「避難準備・高齢者等避難開始」を要請している。
そうした経緯があったこと、昨今の異常気候などを踏まえ、区は今秋も大型台風の到来、さらに今年になって感染が拡大し、今なお収束の気配がまったく感じられないコロナウイルスの現況を想定し、今回緊急的に対策を取った。
区担当者は「実際に避難となった場合、納入済の感染予防品で足りないときは補給することができる」とした上で「公助には限界がある。自身での日ごろの備えをまず第一にお願いしたい。企業にも事業所内での食料などの備蓄を進めてほしい。また、避難所の密を回避するため、安全が確保できた上での在宅避難、友人宅などへの避難も視野に」と話す。
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