自宅の玄関で小さな写真展を開く 古川 要作さん 原宿在住 81歳
千載一遇の瞬間を
○…横浜ランドマークタワーが出来た頃の夕景や、尾瀬など旅先での風景写真など、大小15点ほどを8月末から展示している。玄関に飾っていた写真をみた女性が「これは素晴らしい」と喜んでくれたことがきっかけ。コロナ禍で出かけられない近所の人に見てもらえたらと、趣味で撮りためたフィルム写真を掘り出し、自信作を並べた。「来たお客さんに楽しんでもらえたら」
○…一番のお気に入りは、稲村ケ崎海岸で撮影した晴天の富士山の写真。1月上旬、いい波が立つのを待つこと3時間、気が付くと靴のまま海に入っていた。そして人が誰もいなくなった瞬間、北斎の浮世絵のごとく波しぶき越しにそびえる富士山を捉えた。「自分のイメージした通りに撮れたら最高に面白いね。フィルムは連写ができないから千載一遇」
○…鶴見で生まれ、空襲から逃れるため母の実家がある原宿に移り住んだ。戦後間もない頃はタンパク質摂取のためカエルを捕まえて焼いて食べたことも。「臭みがなくて美味しいんですよ」と懐かしむ。原宿交差点で両親が開いた雑貨や文具の店を継ぎ、道路拡張で立ち退く2005年まで営んだ。かつては商店会や区商連の会長も務め、現在は時計電池交換の仕事を自宅で受ける。
○…2年前に股関節を骨折して以来、撮影活動は休止中。外出時は2本のストックをつきながら歩く生活だが「昔から山登りで使ってたから」と、足取りは重くない。これから撮ってみたい写真は「しいて言えば女性だね」と冗談めかしてにんまり。店を畳んだ後、記念にと作った写真集には、山登りや旅先での絶景写真と共に「マドンナシリーズ」として、菜の花と一緒に満面の笑みを浮かべる妻の姿も収められている。
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2021年1月1日号