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戸塚区版 公開:2021年1月7日 エリアトップへ

吉泉戸塚区長 コロナ支援策を推進 「一人ひとりを守りたい」

社会

公開:2021年1月7日

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区政運営を語る吉泉区長
区政運営を語る吉泉区長

 本紙では年頭にあたり、吉泉英紀戸塚区長にインタビューを行った。区長はコロナ禍で苦境に立つ区民への支援を推進するほか、自然災害などの危機管理対策にも力点を置く考えを示した(聞き手/本紙・添田守男)。

 --昨年の振り返りからお願いします。

 「新型コロナウイルス感染症によって私たちの生活は大きく変わりました。昨年を振り返ることは、つまりコロナ禍を振り返ること、と言ってよいほど、皆様誰もが大きな影響を受けたと思います。こうした状況の中で、私たち区役所は区民の皆様に一番身近な行政機関であり、お一人おひとりの安全・安心をお守りしなければならないことを改めて強く実感した1年にもなりました」

 --区のコロナ対策を教えてください。

 「感染拡大が止まらない一方で、私たちが考えなければならないことは、皆様の生活を支えること。コロナ禍の中で職を失った方や収入が激減した方など、日々多くの方が区役所にはご来庁されます。区役所に行けば、何か光が見えるのではないか。そんな期待を持って来られた方に、少しでもお手伝いできることはないかと、国や県で行うメニューも含めてコロナ関連の支援策をまとめ、区役所のどの窓口でも、案内ができるようにしました。外出自粛の中で大打撃を受けた区内の商店街を盛り上げる企画として、スタンプラリーを実施、のべ1500人近くの方にご参加・応援をいただきました。

 また、地震や台風など災害時の感染対策としては、避難所に間仕切りなどを導入し、いざという時に安心して過ごしていただける環境づくりを進めてきました。日々区民の皆様と接する区役所だからこそ、こういう時に本当に求めていられることは何なのか、今こそ、本気で考える時と思っています」

「災害起こる」前提に

 --その地震や台風等の自然災害への対策を教えてください。

 「戸塚区は水と緑が豊かで、自然の魅力にあふれています。一方で、大型の台風が接近してきた時などには、土砂災害や水害が起こりやすい地形でもあります。また、横浜では、今後、震度6弱以上の地震が発生する確率が非常に高いと言われており、いつ大きな災害が起こってもおかしくありません。

 災害対応で一番大切なことは、いざ起こった時に初めて考えるのではなく『災害は必ず起こる』ことを前提に準備を整えること。普段から家の周りなどの地形をよく確認して、危険な場所を把握することで、台風が近づいてきた時にも危険を予測し、慌てずに次の行動を考えられます。また、家の中の状況を確認して、大きな揺れのあった時に転倒しそうな家具に転倒防止器具を設置することで、いざという時に自宅で安心して避難生活を送ることができます。備蓄はどうでしょうか。風水害でも震災でも、食料品や生活用品の備蓄は欠かせません。

 東日本大震災から今年で10年。あの震災は今でも、多くの人の記憶に焼き付いていると思います。準備は、いつ始めても早すぎるということはありません。思い立った今こそ、動くときです。

 私たちには、自然災害の発生を防ぐことはできませんが、事前に準備することで、災害の被害を減らすことはできるのですから」

支え合う仕組み作りを吉泉区長、区政を語る9月に保健計画策定

 --戸塚区地域福祉保健計画(とつかハートプラン)がいよいよ策定されます。

 「皆様と一緒に進めてきた『とつかハートプラン』の第4期計画を今年9月に策定します。地域の課題が複雑・多様化していく中で、お住まいの地域に関心を持っていただき、地域の困りごとをみんなで協力して解決していこう、という気持ちを持っていただくことが大切。それが、ハートプランが目指している『誰もが安心して心豊かに暮らすことのできる地域社会の実現』には欠かせません。地域や団体の皆様と力を合わせて、プランの推進に力を注いでまいります」

 --昨年は厳しい社会情勢でしたが、そんな中、嬉しかったことはありましたか。

 「戸塚区の庁舎に『子どもの笑顔』があふれたことですね。例年、戸塚区では、小学校入学前の取組として、区内保育所等の5歳児同士の交流を行ってきました。しかし、昨年はコロナ禍の中でそれが実現せず、代わりに行ったのが、園児たちの『笑顔』の絵画の作品展です。区内50の保育所等から約800人の5歳児が自分やお友達の笑顔の絵を描き、それを区役所3階に展示しました。まるで区役所に子どもたちの笑顔の花が咲いたようで、見ている誰もが笑顔になっているのが、とても印象に残っています」

人のつながり大切

 --2021年に取り組みたいことはありますか。

 「まずは、引き続き防災・減災の取組に力を入れていきます。マンションや戸建てと言った居住形態に合わせた対策が行えるよう、啓発を実施するほか、地域の中での防災・減災に向けた取組が進むため、引き続きサポートします。

 また、年齢を重ねても、誰もが地域の中で安心して暮らし続けられるよう、お互いに支え合える仕組み『地域包括ケアシステム』の構築を進めるとともに、妊娠期からの切れ目ない支援を行い、安心して子育てが行える環境づくりに努めていきます。さらに、長年の課題である戸塚駅周辺の交通混雑の緩和に向けて、具体的な対策が行えるよう、検討を進めていきます。

 --最後に区民にメッセージを。

 「コロナ禍の中で、物理的に相手との距離を取ることが求められています。こうした中で、私たちは、人と関わることの大切さを再認識したのではないでしょうか。改めて、人がつながって縁を結んでいく、あたたかいつながりのある戸塚区にしていきたいと思っています。そのためには区民の皆さまにお力が必要。今年もよろしくお願いします。
 

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