戸塚消防署管内の火災件数が2020年の1年間で51件(速報値)に上り、中区に続く市内ワースト2位となったことが分かった。また、前年からの増加数は市内最多の状況だ。同署では警戒を強めている。
横浜市全体の昨年1年間の火災件数は624件で、前年に比べて61件減少している。しかし、戸塚消防署管内では51件で、前年より13件増加した。区内では昨年1月から6月の上半期の時点で、すでに前年比から倍増しており、戸塚消防署予防課は注意を促していた。
「コンロやバッテリーに注意」
火災原因で特に目立ったというのが、コンロやバッテリーからの出火。コンロの場合、着火後その場を離れた際に食用油に引火してしまうケースやボタンで着火するタイプのもので、誤って触れてしまい火事に至ったケースもあった。また、車や掃除機、モバイルバッテリーなどさまざまな場面で使用されるバッテリーは、衝撃による内部破損に気づかずに使い続け出火してしまう場合があるという。同担当者は「リチウム電池や電気機器で落としてしまった製品や長年使っている製品には注意をしてほしい」と呼びかけている。
負傷者・損害額は減
一方で、火災による損害額は約1800万円と前年より約2800万円減少。負傷者数は5人で前年の半数という結果だ。コロナ禍で家で過ごす時間の増加や住宅用火災警報器を設置する家屋が増加したことが出火の早期発見につながったと考えられる。同担当者は「徐々に、設置率は増加しているが、市の条例で義務付けられている寝室・台所・階段に付いていない場合も。電池切れや劣化の可能性もある」と話し、定期的な点検の必要性を訴えた。
住宅用火災警報器の設置が義務化され、10年が過ぎたが、義務化当初の製品によっては、出火を感知した場所でしか警報が鳴らず、他の部屋から聞こえにくい場合もあるという。「最新の製品はより安全性が高い。もしもの時に備え、交換の検討もしてほしい」と担当者は話す。
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