自宅を改装し天体写真の撮影を続ける 南 幸雄さん 柏尾町在住 74歳
戸塚の星空から伝える
○…自宅で天体写真を撮影し、自作のホームページ「横浜の星空散策」で発信している。2月に踊場地区センターで開催するリモート講座は好評につき定員締切に。「いまは宇宙旅行も現実になってきている。『はやぶさ2』の帰還など最新のニュースにも触れながら話が出来れば」
○…7年前、自宅を改装し屋根の上に小さな観測室を作った。天体写真が撮りたい人は普通、空が暗い山地などに出向いていくが、あえて自宅を拠点に選んだ。「戸塚の空は明るくて星はほとんど見えないから、子どもたちも夜空を見上げようとは思わない。でも天体望遠鏡を使えば戸塚でもこんなにきれいにみえると伝えたかった」。近所の舞岡柏尾地域ケアプラザに声をかけると話が進み、一昨年から天体望遠鏡を持参しての講座を始めた。子どもたちに木星の縞模様や土星の輪を見せると「自分の目で見ると感動が全く違う」。コロナ禍で昨年初のオンライン開催を試み、動画カメラを使いリアルタイムで星空を配信した。
○…富山県出身。小学4年生の時、母に買ってもらった野尻抱影の著書『天体と宇宙』に感銘を受け、ギリシャ神話やSF小説などを読み漁った。大学の天文同好会でみた天の川は「忘れられないほどきれい」だった。講座参加者にもまずは近場で天の川が見られる伊豆の天城高原や長野の八ヶ岳などを勧める。
○…孫や地域の子どもたちに興味を持ってもらうのが「一番の希望」だが、一緒に参加する保護者など大人たちの反応も上々だ。「大人の人向けにも、知りたい話があれば喜んで話してみたい」と意欲を持つ。「宇宙は美しくて不思議なもの。その場の感動だけで終わらないように、試行錯誤しながらも魅力を伝えられたら」
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4月18日