「舞岡公園は蝶の宝庫――」。南舞岡小学校元教諭の上村文次さん(71)がこのほど、10年かけて舞岡公園など横浜各地で撮影した蝶75種と、観察地記録などをまとめた「よこはまの蝶」を自費出版した。上村さんは「ガイドブックとしてだけはなく、蝶への興味を持つきっかけになってもらえれば」と話す。
舞岡公園にどのような蝶が生息しているかを月毎にまとめた「チョウ暦(ごよみ)」などのほか、市内各地で撮影した蝶を紹介する同書。上村さんは「おそらく日本でも初の横浜だけの蝶を集めた一冊」と熱を込める。「県内に生息されるといわれるのは約120種。市内の75種という数字は6割に上る。つまり横浜は県内有数の蝶の生息地・蝶の宝庫だといえます」
きっかけは学校
2010年まで横浜市の小学校で教員として勤務した上村さん。定年退職までの7年ほどを南舞岡小学校で過ごした。「もともと蝶好きだったのですぐ近くの舞岡公園にはよく児童たちを連れて自然観察や体験学習で訪れていた」と振り返る。横浜エリアの蝶をまとめようと思い立ったのはこの頃で、「学校で蝶が何種類いるか調べたんです。すると驚くことに45種類もいた」。
以来、舞岡公園や寺家ふるさと村(青葉区)、県立四季の森公園(緑区)などを巡り、10年かけたところ、75種を発見した。
そのうち舞岡公園は18年の1年間だけで51種が見つかった。「あと数種類はいると思う、市内でも一番の生息地。数年前までは唯一の肉食といわれる珍しいゴイシシジミという蝶がいました。また、貴重種の平地産ゼフィルス全種が観察できるなど、県外からの来訪者も多いです」
本はA5判オールカラーの160ページ(江ノ電沿線新聞社発行/1800円+税)。全国書店またはインターネットで取り寄せ可能。詳細は上村さん(【携帯電話】090・7207・2196)へ。
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