名瀬町にある(一社)ハーモニーアイが4月17日、「コロナ禍でもがんばる子どもたちを元気づけたい」と親子向けコンサートを市内で開催した。クラウドファンディング(CF)を活用し、面会制限が続く小児病棟の子どもたちやひとり親家庭の子どもたちに向けて実施されたもので、5月に当日の様子などを収めた動画配信も行う予定だ。
名瀬町在住のピアノ講師、石川秋子さんが代表理事となり2014年に設立したハーモニーアイ。これまでに子ども向けコンサートやワークショップ、子ども食堂支援などを行ってきた。
今回の演奏会は「おんがくのおくりもの」と題し、国際的に活躍するピアニストの泉ゆりのさんとバイオリニストの永井公美子さんを招いたもの。開催のきっかけは石川さんのさまざまなボランティア活動からだった。
小児病棟への支援
石川さんはもともと08年からチャリティコンサートや東日本大震災の被災遺児のためのボランティア活動などに尽力。2年ほど前からは入院生活を送る子どもをアートを通じて支援するNPO法人キッズアートプロジェクトに参加し、コンサートの収益金を同法人に寄付したことも。
しかしこのコロナ禍において状況が一変。「子どもたちが面会制限でなかなかご両親に会えなくなっている」という話を聞いたことが契機となり、今回のコンサート配信を思いついたという。
ひとり親家庭にも焦点
同時に参加してきたのが、食品ロスの活用で子ども食堂やひとり親家庭を支援する団体NPO法人フードバンク横浜だ。この中で「ひとり親家庭のお父さんお母さんが仕事を失って困っている」という現実を目の当たりに。「本物の音楽を通じて子どもたちを元気づけたかった」と今回のコンサートに無料招待することにしたという。
その後、開催のために今年3月からインターネットで支援金を募ったところ、4月14日には目標とする50万円に到達。石川さんは「最初は目標に届くか不安だったが、賛同してくれる人がいたことがわかりとても嬉しく思っている」と話す。
一般公開も5月に
当日はサルビアホール=鶴見区=に約80人の親子が来場。演奏のほか、映像に朗読とピアノ伴奏で表現する音楽劇も実施され、当日の様子がビデオに収められた。
また、別撮りで支援団体や医師、病気の体験者などからの子どもたちに向けた応援メッセージも映像としてまとめ、5月5日に県立こども医療センター=南区=など、神奈川東京の小児病棟に限定配信する予定だ。
石川さんは「素晴らしい方々にお願いをして実現できた。子どもたちに本物の音楽が伝わったと思う」と手ごたえを語る。また、啓発などを目的にした一般公開も5月末ごろを予定。「これで終わりではなく、今後にもつなげていければ」
支援金はレディフォー(【URL】https://readyfor.jp/projects/57994)で4月26日まで受付中だ。
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