平戸在住の依田けい子さんがこのほど、大阪で開かれた国際美術展で最優秀となる府知事賞を受賞した。初の出展での快挙に「本当にうれしく大変ありがたい。絵を通じてあたたかい気持ちになってもらえれば」と話す。
依田さんが受賞したのは、大阪市の大型複合商業ビルを会場に開かれた「第26回オアシス2021」展。四半世紀続く由緒あるコンクールで、2005年からは海外でも開かれている。外務省や文化庁、スペイン大使館などが後援だ。
今年はスペイン、フランス、モナコからオンライン出展があり、日本側からは195作品が集まった。その中から油彩など各ジャンル1人、計5人が大阪府知事賞に選ばれ、依田さんは洋画(水彩)部門での受賞だった。
春の喜び表現
世界中から出展されるパリのル・サロン展の会員で、2017年には優秀賞を受賞。今年も参加予定だったがコロナで展示できなくなったため、今展に初参加した。作品名は「春色を奏でる」。F10号の水彩画で、桜の花びらを身にまとった女性が描かれている。
「春が来たことの喜びや、華やかな雰囲気、香り、音色が聞こえてくるような画面を描きたかった」と依田さん。
ルーブル美術館にも
幼少期から絵が好きで、デザイン画などを学んきた依田さん。武蔵野美術大学短期大学部絵画科を卒業後、中学校の美術教諭として勤務。時間的な余裕ができた2000年頃から「後片付けなどが楽」という理由から水彩画を始めたという。
以来、写実的でありながらデザインの要素も取り入れた作品を描き続け、歴史ある二科展でも毎年のように入賞。会員に推挙されたほか、ルーブル美術館の記念事業で作品のポストカードが美術館に並んだことも。現在は豊田中学校で非常勤講師として勤務しながら、精力的に作品を生み出し続けている。
依田さんは「自分の世界観が表現できたらうれしい。生きていく喜びを絵を通じて感じてもらえたら」と語った。
戸塚区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>