区政の取組みを語る吉泉区長
本紙では吉泉英紀戸塚区長に年頭のインタビューを行った。区長は予断を許さない新型コロナの第６波に備えつつ、人と人とのつながりを推進し、にぎわいを創出する取組みにも着手する考えを示した。（聞き手／本紙・添田守男）
--昨年も新型コロナの影響を大きく受けた１年でした。
「新型コロナが拡大する中で、その対応を全力で行ってきたというのが私たちの実感です。感染拡大が続いた８月には『皆様の生命、健康をお守りする』という使命のもと、医療機関からの陽性者情報の受付体制を強化し、休日も含めて患者の早期療養・早期治療に結び付ける取組を徹底してきました」
--戸塚区も多くの感染者が確認されました。
「昼夜を問わず陽性者の治療やワクチン接種にあたった医療従事者の皆様には、本当に感謝しています。また、感染対策に協力してくれた多くの区民の皆様にもお礼をお伝えしたいと思います」
--第６波が懸念されています。
「新たな変異株のオミクロン株が流行の兆しを見せています。皆様には引き続き、マスク・手洗い・三密回避などの基本的な対策への協力と、地域の中でも声を掛け合って感染予防の徹底をお願いします。
区役所では第６波への備えとして、感染予防とともに陽性者対応を最重点課題と位置付けています。医療機関から発生届を受けた当日中に、県へ情報を確実に伝達し、必要な方への入院療養調整を市役所と連携して迅速に行っていきます」
自然災害への備え
--多発する地震や台風など、自然災害対策を教えてください。
「『災害は必ず起こる』と想定することが前提になります。家庭で備える『自助』や地域で助け合う『共助』が、被害を減らすことにつながります。協力をお願いしたいと思います。
戸塚駅周辺の浸水を想定した訓練やマンション防災講座など行政が支援する『公助』の取組も行います。皆様と防災・減災力を一層強化していきたいと考えています」
デジタル化を推進
--感染症・災害対策拡充の一方、区民が期待するのは街のにぎわいの創出です。
「人と人とのつながりを大切にし、元気で活力のあるまちづくりも進めていく考えです。商店街のにぎわいや新たなつながりの創出に向けて、昨年好評だった商店街スタンプラリーや、戸塚が誇るものづくり技術をもつ企業と地域がつながる『ものづくり自慢展』を今年も開催します。
イベントの動画配信や身近にデジタルを親しんでもらえるよう、高齢者向けのスマホ講座を開催するほか、タブレット端末を活用し、遠方の家族とオンラインで介護相談ができる取組を地域ケアプラザで実施します。デジタルを活用しつつ、つながりを感じられる新たな取組に着手します」
--そのほかは。
「通勤・通学の時間帯に、車、自転車、歩行者で混雑する戸塚駅周辺をより安全にご利用いただけるよう、案内サインの再整備を行います。
バスターミナルの拡張や、より効果的な交通規制の検討など交通の円滑化に向けた取組を段階的に進めていきます」
--区民にメッセージを。
「第４期の戸塚区地域福祉保健計画（とつかハートプラン）が昨秋、完成しました。区役所は全力で支援します。
コロナ禍で対面での距離を取ることが求められる中、『人と人とのつながり』の大切さを一層感じています。今年はそのつながりをさらに絆へと深め、皆様と心豊かに笑顔あふれる戸塚区にしていきたい。よろしくお願いいたします」
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