新型コロナウイルス感染の第7波に直面している。横浜市も例外ではなく、7月29日には市内自宅・宿泊施設療養者数が初めて5万人を超えるなど、日々状況は悪化している。本紙では、戸塚区医師会の悦田浩邦会長と、区福祉保健センターの飯野真理センター長に取るべき対策など聞いた。(8月1日起筆)
――現在の区内の感染状況は。
飯野「区内新規感染者は7月4日から10日までは524人でしたが、25日から31日は2479人と、急速に増加しています。第6波よりさらに急激なスピードです」
悦田「第6波と全く違う感じです。誰が感染していてもおかしくない状況で、感染に気付かず、無症状で生活されている人も多数いるのでは。各クリニックで診療を断わるケースも出ていると聞いています」
――現在のそれぞれの体制状況は。
飯野「戸塚区では庁内の他部署からの応援や外部からの臨時雇用で体制を強化しています。とはいえ、毎日たくさんの方から問い合わせがあり電話がつながりにくいという声もいただいています。市のホームページでは陽性者の療養生活や、濃厚接触者の考え方や待機期間など基本的な情報についてご案内しているので、ぜひご確認いただけるとありがたいです」
悦田「第6波では中等症でも自宅療養を余儀なくされる方がいて、コロナサポート戸塚というオンライン診療も行ってましたが、今回現時点では幸いそのような方はなく、クリニックレベルで対応しています。2年前のような通常の患者さんの受診控えはなく、発熱患者などまとめて対応しているためスタッフはかなり忙しい。かかりつけの方の相談にも応じられていないのが現状です」
――発熱や咳など体調不良の場合、どこに相談すればいいでしょう。
飯野「悦田先生のお話を聞くと心苦しいのですが、やはりかかりつけ医にご相談いただくのが一番かと思います」
悦田「最終的にはそれ以外にないと思います。ただ自分で薬局等で抗原検査キットを入手し、受診前に検査をして感染を想定するなどをお願いできればと思っています」
――本人・家族が陽性になった時、自宅で療養する際の留意点は。
悦田「インフルと同じような感じで治っていくので、ゆっくり休むのが大事です。年齢関係なくご自身の状況を判断しながら、呼吸苦や状態の悪化には注意を。悪化の目安となる血中酸素濃度が計れるパルスオキシメーターが家庭にあると役に立つと思います」
飯野「家族がいる人などは可能な限り隔離を。期間なども確認の上、ゆっくり療養ください」
「マスク会食の徹底を」
――夏休み期間中の子どもたちや、お盆休暇に向けた注意点は。
悦田「子どもの場合は、発熱時はすぐにコロナかどうかわかりませんので、脱水に注意して水分、栄養をしっかりとり、わきの下、頚部などを冷やしましょう。改善しなければかかりつけ医に相談を。お盆休暇に向けては、いまの時期は感染のリスクを非常に高めると思いますので、多人数での会食は避けてください。少人数の場合はマスク会食の徹底を」
――コロナ以外で気を付けるべきことは。
飯野「猛暑が続いているので、熱中症に気をつけてください。のどが渇いていなくてもこまめに水分補給をしたり、エアコンや扇風機、換気により温度や湿度を調整して暑さを避けましょう」
悦田「検査でコロナでなかったとしても安心せず、3日程度で改善しない場合は他の疾患の可能性も考えた対応が必要です。かかりつけ医に電話などで相談ください」
――最後に区民に向けてメッセージを。
飯野「こまめな手洗い、必要な場面でのマスクの着用、適切な換気といった基本的な感染対策の徹底を。また感染に備え解熱剤や咳止め、体温計、食料などを備蓄しましょう」
悦田「検査で陽性の場合はすぐに医療機関に飛び込むのではなく、基礎疾患等なければ自主療養という選択肢も検討を。医師会としても力を合わせて対応していきます」
戸塚区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>