戸塚消防署の署長を務める 佐藤 重義さん 鎌倉市在住 58歳
縁ある地に恩返しを誓う
○…「初めての管理職を経験したのが、鳥が丘消防出張所の所長。退職まであと2年、再び戸塚で過ごすことに運命を感じている」と話す。前任は深谷町にある消防訓練センターの所長。任期中は自ら教鞭をとり、この春には152人の新人職員を送り出した。
○…鳥が丘時代の思い出に指導をした消防団が、市の操法大会で優勝したことを挙げる。その当時の団員たちと約20年ぶりの再会に「佐藤さん、覚えていますよ。と声を掛けてもらえるのが本当に嬉しい。現在、戸塚区の連合町内会の会長を務める相澤稔さんも、その一人」といい、古巣に恩返ししたいという気持ちを強く持つ。
○…捕鯨発祥の地、和歌山県太地町の出身。高校まで過ごした故郷に、今も年3回ほど帰郷する。捕鯨は同地の伝統文化であり、亡き父親や幼馴染など身近な人たちの職も関わり深い。家は海から10mのところにあり海遊びはもちろん木の上での基地づくり、空き地でのかわら投げと思い出話は尽きない。「町の話題はつい気にかけてしまう」と郷里に思いを馳せる。
○…甲子園で活躍した息子が昨年、自分と同じ道に進んだと満面の笑み。息子の少年野球時代にはコーチや審判を引き受け、中・高・大学も出来る限り応援のために試合会場に足を運んだという。「採用試験の前に消防職員としての心構えを教えたり、面接練習に付き合ったりした」と子煩悩な父親の姿を見せる。
○…「現場から無事に、けがなく帰ってきてほしい」とカエルの置物を自ら購入し署長室に飾る。危険と隣り合わせの職業だけに心配は尽きない。しかし就任あいさつでは「プロとして、どんな状況下にあっても常に90点以上を出せる仕事をしろ」と職員に激を飛ばしたと、鋭く目を光らせた。
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4月18日