太陽と月が重なり、太陽の光がリング状に輝く金環日食が5月21日、横浜では173年ぶりに観測された。
柏陽高校では金環日食時の太陽電波や光、太陽の表面温度の変化を調べようと屋上で測定実習を行った。
同校は今年度、独立行政法人科学技術振興機構の「サイエンス・パートナーズシップ・プロジェクト」に採択されており、高校で学習している基本的な内容が最先端の研究や技術につながっていることを生徒に実感してもらおうと、宇宙観測を教材化。「電波で探る宇宙」をテーマにした校外講座を開講し、1年生を中心に有志の生徒35人が受講している。
今回の測定は同講座の中で実施したもの。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の電波天文学専門スタッフを講師に招き、パラボラアンテナを用いた小型電波望遠鏡を使って太陽から放射される電波などを測定すると、日食が進むに連れ、電波が減っていく様子がデータとなって表れた。食率が97%となる金環日食時には97%の電波が減ったという。講師からは測定の仕方や、データが正しいかなどのアドバイスを受けた。
講座では今後、金環日食時の測定結果を考察するとともに、自作電波望遠鏡の製作に取り組み、JAXA相模原キャンパスで通常時の太陽電波や表面温度などを測定、データ分析を行って、講座内や9月29日(土)、30日(日)に行う同校文化祭で発表する予定にしている。また、金環日食時に同様の光学測定を行った高校とデータの比較なども行いたい考えだ。
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